ラバーカップの正しい使い方完全ガイド|キチンと使えればコスパ最高

トイレがつまってしまい、ラバーカップを使いたいけれど正しい使い方がわからない!とお困りではありませんか?私が現場に出ていた時は、多くのお客様から「ラバーカップを使ったけれど効果がなかった」「逆に状況が悪化した」というご相談をいただいてきました。
この記事では、ラバーカップの正しい使い方から種類の選び方、使用前の確認事項、効果が出るコツまで、プロの技術を丁寧に解説いたします。
記事を読み終える頃には、あなたはラバーカップマスターになれます!
トイレ詰まり時の70%はラバーカップでも解消できますので、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
ラバーカップとは

まずはラバーカップについて解説します。
「ラバーカップでなぜ詰まりが抜けるのか?」がわからないまま使っても効果は半減します。
ラバーカップは、トイレのつまりを解消するために広く使用されている道具です。
多くのご家庭や学校では「すっぽん」という愛称で親しまれており、ホームセンターや100円ショップでも手軽に購入できる便利で安価な詰まり抜きの道具です。
正しく使用すれば、トイレットペーパーや排泄物による軽度の排水つまりなら間違いなく解消できます。
ラバーカップの構造と仕組み
ラバーカップは非常にシンプルな構造をしています。
木製または樹脂製の柄の先端に、ゴム製のカップ(吸盤部分)が取り付けられた道具です。
仕組みとしては、ラバーカップは水圧と真空の力を利用して、排水口につまった異物を吸い出す仕組みになっています。
具体的な原理は以下の通りです。
動作 | 仕組み | 効果 |
---|---|---|
押し込み | カップ内の空気を排出して真空状態を作る | 便器の排水口との密着度を高める |
引き上げ | 強力な吸引力を発生させる | つまった異物を水と一緒に吸い出す |
この押し込みと引き上げの動作を繰り返すことで、排水管内につまった異物を動かし排水管の流れを復活させるのがラバーカップの基本的な仕組みです。
私の経験上、多くの方が押し込む動作に力を入れがちですが、実際には引き上げる際の吸引力こそが重要なポイントになります。
すっぽんとの違いと呼び方
「ラバーカップ」と「すっぽん」は実は同じ道具を指しています。
正式名称が「ラバーカップ」で、「すっぽん」は日本でよく使われる愛称です。
なぜ「すっぽん」と呼ばれるようになったのかというと、使用時に「すっぽん」という音が出ることや、吸盤のような形状が亀の甲羅に似ていることからこの愛称が定着したと言われています。
地域によっては以下のような呼び方もあります。
- 吸引カップ
- プランジャー
- 通水カップ
- ぱっこん
- がっぽん
- 吸盤
- プカプカ
私が現場でお客様とお話しする際も、「すっぽん」という呼び方が最も通じやすく、親しみやすい表現だと感じています。
どの呼び方を使っても同じ道具のことを指しています。
なお、最近では真空式パイプクリーナーという、ラバーカップに似た機能を持つ道具もあります。
詳しくは後述しますが、柄の部分にポンプが付いており、ラバーカップよりも強力な吸引力を発生させることができる道具です。
構造は異なりますが、基本的な使用目的や原理は同じです。
ラバーカップよりも高額になりますが、予算があるのであれば真空式パイプクリーナーのほうがおすすめです。
ラバーカップの種類と選び方

トイレのつまりでお困りのお客様から「ラバーカップを使ったけど効果がない」というお悩みをよく伺いました。
実は、ラバーカップにはいくつか種類やサイズがあり、正しく選ばなければ十分な効果を発揮できません。
ここでは、適切なラバーカップの選び方について詳しく解説いたします。
和式用と洋式用の違い
ラバーカップには和式用と洋式用の2つの基本的な種類があり、それぞれ形状が少し異なります。
多くの方が見た目の違いに気づかず、効果が出ないまま諦めてしまうケースが非常に多いのが現状です。
種類 | 形状の特徴 | 適用トイレ | 密着度 |
---|---|---|---|
和式用 | 先端部分(ゴム部分)がお椀型の単純な形状 | 和式トイレ | 平面的な排水口に適している |
洋式用 | ゴム部分に突起があり、より深い構造 | 洋式トイレ | 狭い排水口に密着しやすい |
洋式用は、口径が小さく深い洋式トイレの排水口に合わせて、ゴム部分に突起がある特殊な形状をしています。
この突起により、洋式トイレの狭い排水口にしっかりと密着し、より効果的な真空状態を作り出すことができます。
現在の住宅では洋式トイレが主流となっているため、ホームセンターでも洋式用が多く流通しています。
しかし、古い住宅や公共施設では和式トイレもまだ多く見られるため、使用前に必ずトイレの形状を確認してください。
正しい種類を使用することで、排水口との密着度合いが大幅に向上し作業効率も格段に良くなります。
私の経験上、適切なラバーカップを使えば、ほとんどのつまりは解消できます。
節水型トイレ用ラバーカップ
近年普及している節水型トイレには、従来のラバーカップでは対応が困難な場合があります。
節水型トイレは水量を抑えるために排水口の設計が特殊で、通常のラバーカップでは十分な密着が得られないことがあるのです。
節水型トイレの特徴として、以下のような点が挙げられます。
- 排水口の形状が複雑で深い
- トラップ部分が特殊な構造になっている
- 少ない水量で効率的に排水する設計
このような節水型トイレには、専用のラバーカップや可変式のラバーカップがおすすめです。
可変式は突起部分の出し入れができる製品で、洋式と和式の両方に対応できるだけでなく、節水型トイレにも適用できます。
また、排水口が四角い形をしている特殊な便器用には「パッコンバー」という専用商品も販売されています。
丸と四角では密着度合いが大きく異なるため、四角型の排水口の便器をお使いの場合は、パッコンバーを選択することが重要です。
真空式パイプクリーナーとの比較
ラバーカップ以外にも、トイレのつまり解消に効果的な道具があります。
その代表格が真空式パイプクリーナーです。
原理はラバーカップと同じですが、より吸引力が強いものです。
項目 | ラバーカップ | 真空式パイプクリーナー |
---|---|---|
構造 | シンプルな柄とゴムカップ | 柄の部分にポンプ機構を内蔵 |
吸引力 | 手動による基本的な真空状態 | ポンプにより強力な真空状態を生成 |
価格 | 500円~1,500円程度 | 2,000円~5,000円程度 |
使いやすさ | 誰でも簡単に使用可能 | コツが必要だが効果は高い |
対応できるつまり | 軽度のつまり | 軽度から中程度のつまり |
解消できるまでの時間 | 遅い | 早い |
真空式パイプクリーナーは、ラバーカップの柄にあたる部分にポンプがついている形状で、手動でポンプを操作することにより、より強力な真空状態を作り出すことができます。
特に頑固なつまりや、大量のトイレットペーパーが原因のつまりには非常に効果的です。
ただし、真空式パイプクリーナーは使い方にコツが必要で、力の加減を間違えると便器や配管に負担をかける可能性があります。
初心者の方は、まずラバーカップで試してから、効果が見られない場合に真空式パイプクリーナーを検討することをおすすめします。
どちらの道具も、基本的には大便やトイレットペーパーなどの水溶性のつまりに対して使用するようにしましょう。
固形物が原因のつまりには、ラバーカップの使用を避け、速やかに専門の水道修理業者にご相談ください。
ラバーカップを使用する前の確認事項

ラバーカップを使用する前に、必ず確認していただきたいことがあります。
トイレのつまりの原因によっては、ラバーカップの使用が逆効果になってしまったり、便器や配管を傷つけてしまう可能性があるためです。
ラバーカップを使用できるトイレつまりの種類
ラバーカップが効果的に使用できるのは、水に溶ける性質を持った物質によるつまりです。
具体的には以下のようなケースで威力を発揮します。
つまりの原因 | ラバーカップの効果 | 注意点 |
---|---|---|
トイレットペーパーの使いすぎ | ◎ 非常に効果的 | 大量の場合は少しずつ溶かしながら作業 |
排泄物の大量詰まり | ◎ 非常に効果的 | 水に溶けやすいため安全に作業可能 |
トイレ掃除シート(流せるタイプ) | ○ 効果的 | 水溶性だが分解に時間がかかる場合あり |
猫砂(水に流せるタイプ) | ○ 効果的 | 少量の場合のみ。大量に流した場合は業者依頼推奨 |
このような軽度のトイレ詰まりはラバーカップの出番です。
特にトイレットペーパーや排泄物などの自然に詰まったものについては、ラバーカップが最も適した解決方法といえるでしょう。
また、何となく流れが悪くなってきた程度の症状であれば、ラバーカップによる作業で改善される可能性があります。私の経験上、このようなケースでは90%くらいの確率で解決できています。
ただし、詰まりが解消されるまでに時間が掛かるケースもあります。
ラバーカップの使用を避けるべき場合
一方で、ラバーカップの使用を避けるべきケースがあります。
間違った判断でラバーカップを使用すると、つまりを悪化させたり、便器や配管を損傷させてしまうリスクがあるため十分注意してください。
つまりの原因 | ラバーカップ使用 | リスクと理由 |
---|---|---|
固形物(おもちゃ、アクセサリーなど) | × 使用禁止 | 配管の奥に押し込んでしまう可能性が高い |
ティッシュペーパー | △ できれば使わない | 水に溶けない 配管の奥に押し込んでしまう恐れがある |
紙おむつ・生理用品 | × 使用禁止 | 吸水性ポリマーが膨張し、配管を詰まらせる |
食べ物・お菓子の包み紙 | × 使用禁止 | 配管内部で引っかかり、完全に詰まる危険性 |
大量の猫砂(流せないタイプ) | × 使用禁止 | 固化して配管を完全に塞ぐ可能性 |
特に注意していただきたいのが、小さなお子さまがいるご家庭です。
子どもがいたずらでおもちゃやお菓子の包み紙をトイレに流してしまうケースが非常に多く見受けられます。
このような場合、ラバーカップの力で固形物を排水管の奥へ押し込んでしまうと、配管のつなぎ目部分で詰まって重大なトラブルを引き起こします。
また、ティッシュペーパーは「紙だから大丈夫」と思われがちですが、トイレットペーパーとは異なり水に溶けない性質があります。
ラバーカップで圧力をかけると、ティッシュペーパーが配管の奥に入り込んでしまい取り除きにくくなってしまいます。
生理用品や紙おむつに含まれる吸水性ポリマーは、水を吸って大きく膨張する特徴があります。
これをラバーカップで無理に動かそうとすると、配管の変形や亀裂を引き起こし、大規模な修理が必要になることがあります。
トイレつまりの原因がはっきりしない場合や、上記に該当する可能性がある場合は、無理にラバーカップを使用せず、まずは水道修理業者にご相談いただくことをおすすめします。
早めの適切な対応により、修理費用を抑えることができる場合が多いです。
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ラバーカップの正しい使い方手順

それではいよいよラバーカップの使い方を解説します。
ラバーカップは正しい手順で使用すれば、トイレつまり時に非常に効果的な道具です。
コツさえ覚えておけば何度でも使えますので、自宅で試してみてください。
便器内の水位調整をしておく
ラバーカップの仕組みで紹介しましたが、ラバーカップの力を最大限引き出すためには真空圧の力が必要です。
そのため。便器内には一定水位まで水がある状態をつくらなければなりません。
ですが、便器内の水が多すぎるとラバーカップを引いた際に汚水があふれてしまうので、ラバーカップを押し当てた際に便器内の水がラバーカップの上にくるくらいに調整しましょう。
状況 | 対処方法 | 水位の目安 |
---|---|---|
便器から水が溢れそうな場合 | バケツなどで汚水を汲み出す | 便器のフチから10センチ程度下まで |
便器内の水が少ない場合 | バケツで水を足す | ラバーカップが完全に浸る程度 |
適切な水位の場合 | そのまま作業開始 | 通常の水位 |
トイレ内の養生と汚れ防止をする
ラバーカップを使った作業では、排水口のつまりが解消されるまで何度も押し引きを繰り返すため、汚水が便器から飛び散る可能性があります。
衛生的にも良くないため、事前の養生作業は必須です。
大きめのビニール袋をカットして便器全体を覆い、ラバーカップの柄が通る穴を開けてください。
ラバーカップを中心として傘を開いたようなイメージです。
壁面や床にも汚水が飛び散る可能性があるため、新聞紙やビニールシートで保護しておくことをお勧めします。
ラバーカップの正しい操作方法
ここからが実際の作業になります。
コツは真空状態を作り、引き抜くことです。
正しい角度と密着のさせ方
ラバーカップと排水口を垂直に保ち、完全に密着させることが成功の鍵です。
斜めになっていると空気が逃げてしまい、十分な真空状態が作れません。
洋式トイレの場合は、ゴム部分の突起をしっかりと排水口に挿入し、カップ全体が便器の底面に密着するように調整してください。
和式トイレの場合は、お椀型のカップが排水口全体を覆うように位置を合わせます。
密着の確認方法として、軽く押し込んだ際にカップがへこみ、引き上げる時に抵抗を感じるかどうかをチェックしてください。
この感覚があれば、適切に密着している証拠です。
コツはゆっくりと押し当ててから強く引く
多くの方が勘違いされるのですが、ラバーカップの効果は「押す」ではなく「引く」ことで発揮されるのです。
「押し込むのは準備、引き抜くのが本番」です。
工程 | 動作 | ポイント |
---|---|---|
1. 密着 | ゆっくりと押し当てる | カップ内の空気を完全に抜く |
2. 真空状態作成 | さらにゆっくり押し込む | カップがしっかりへこむまで |
3. 吸引 | 勢いよく引き抜く | つまりの原因を吸い上げる |
4. 繰り返し | 2〜3を10回程度反復 | ゴポゴポ音が聞こえるまで |
作業のコツとして、引き抜く際は「吸い込む」イメージを持ってください。
水がカップに吸い寄せられる感覚があれば、正しく作業できている証拠です。
何度か繰り返していると、つまりが抜けてゴポゴポと音をたてながら汚水が流れていきます。
トイレつまりが解消したかの確認方法
トイレつまりが解消されたかの確認は慎重に行ってください。
いきなりレバーで大量の水を流すのは絶対に避けてください。
詰まりが解消できていなかった場合は汚水があふれ出します。
トイレつまりが抜けたか確認するには、バケツに汲んだ水を少量ずつ流してみましょう。
最初は500ml程度から始めて、きちんと排水されることを確認してから徐々に量を増やしていきます。
水位が普段通りの位置をキープできていれば、おめでとうございます。
トイレつまりは解消できています。
逆に、便器内の水位が上がってしまう場合は、まだトイレつまり状態のままです。
トイレつまりが解消できているかの基準
- 水がスムーズに排水される
- 便器内の水位が通常レベルに戻る
- 排水時に異音がしない
- 水の流れに勢いがある
もしトイレの流れが悪いと感じる場合は、完全につまりが解消されていない可能性があります。
その場合は、もう一度ラバーカップを使って同じ作業を繰り返してください。
後片付けとラバーカップの保管方法
作業が完了したら、止水栓を開けて普段通りにレバーで水を流し、最終確認を行います。
問題なく排水されることを確認できたら、後片付けに移りましょう。
使用後のラバーカップは必ず丁寧に洗浄してください。
お風呂の洗い場でシャワーで水を掛ける程度でも十分なので、面倒くさがらずにきれいにしておきましょう。
きれい好きな方は以下の方法で洗浄と保管をおすすめします。
手順 | 方法 | 注意点 |
---|---|---|
1. 洗浄 | 中性洗剤で汚れを落とす | ゴム部分の隙間も忘れずに |
2. 消毒 | 次亜塩素酸系漂白剤で除菌 | 換気を十分に行う |
3. 乾燥 | 天日干しで完全乾燥 | 湿気の多い場所は避ける |
4. 保管 | 清潔な場所に保管 | 直射日光は避ける |
汚水がついたまま放置しておくと、雑菌が繁殖して異臭を放つようになり、最悪の場合はラバーカップを廃棄せざるを得なくなってしまいます。
収納する前にきれいにしておけば、ラバーカップは長く使用できる頼れる道具です。
ラバーカップで効果が出ない場合の対処法

ラバーカップを正しく使ってもトイレのつまりが解消しない場合は、他の方法を試してみましょう。
トイレつまりの原因や程度によって、より効果的な道具や水道修理業者への相談が必要になることがあります。
ラバーカップで効果が出ない主な原因は、トイレつまりの種類が水溶性ではない固形物だったり、つまりの量が多すぎてラバーカップの吸引力では対応しきれない場合です。
また、ラバーカップの種類選びや使い方に問題がある可能性もあります。
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真空式パイプクリーナーは、ラバーカップより強力な吸引力を持つ道具です。
ラバーカップで効果が出なかった場合でも、真空式パイプクリーナーなら解消できる可能性があります。
真空式パイプクリーナーの特徴は、柄の部分にポンプが付いている点です。
このポンプ機能により、ラバーカップよりもはるかに強い真空状態を作り出すことができ、頑固なつまりにも対応できます。
使い方はラバーカップとほぼ同じですが、ポンプを使って空気を抜くため、より確実に真空状態を作れます。
大量のトイレットペーパーや掃除用シートなど、ラバーカップでは取り除けなかったつまりでも解消できることがあります。
ただし、真空式パイプクリーナーも万能ではありません。
固形物のつまりには使用を避け、水溶性のものに限って使用してください。
価格はラバーカップより高めですが、トイレつまりが頻繁に起こるご家庭では一つ持っておくと安心です。
ワイヤー式パイプクリーナーを使う
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ワイヤー式パイプクリーナーは、排水管の奥にあるつまりを物理的に押し出したり、砕いたりできる道具です。
ラバーカップや真空式パイプクリーナーとは異なり、直接つまりの原因に働きかけます。
この道具は、先端にらせん状の金具が付いた長いワイヤーで構成されています。
排水管に挿入してワイヤーを回転させながら進めることで、つまりの原因を破砕したり、引っ掛けて取り出したりできます。
特に有効なのは、排水管の奥で固まった汚れや、大量に蓄積した異物によるつまりです。
ただし、使用には注意が必要で、力を入れすぎると配管を傷つける恐れがあります。
また、便器の形状によっては使いにくい場合もあります。
初めて使用する際は、まず短い距離から始めて、徐々に奥へ進めていくことをおすすめします。
無理に力を入れず、ワイヤーの動きに任せて作業を進めてください。
水道修理業者に相談する
自力での修理が困難な場合は、無理をせずに専門の水道修理業者に相談することが最も安全で確実な解決方法です。
特に以下のような状況では、早めに水道屋さんへの依頼を検討しましょう。
状況 | 業者への依頼が必要な理由 |
---|---|
固形物のつまり | おもちゃや生理用品などは、自力で取り除こうとすると配管の奥に押し込んでしまう危険性がある |
つまりの原因が不明 | 原因が分からない状態での作業は、症状を悪化させる可能性がある |
複数回の失敗 | 何度試しても効果がない場合は、より深刻な問題が隠れている可能性がある |
水があふれ続ける | 緊急性が高く、床材や下階への被害を防ぐため迅速な対応が必要 |
水道修理業者に依頼するメリットは、専門的な知識と適切な道具を使って根本的な解決ができることです。
また、トイレつまりの原因を正確に特定し、再発防止のアドバイスも受けられます。
水道修理業者選びの際は、24時間対応や緊急時の駆け付けサービスがあるか、料金体系が明確かなどを確認しましょう。
無理に自力で解決しようとして配管を傷つけてしまうと、修理費用が高額になることがあります。
早めの判断が、結果的にコストを抑えることにもつながります。
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ラバーカップ使用時の注意点とNG行為

ラバーカップを使用する際には、効果的で安全な作業を行うために、いくつかの重要な注意点があります。
ここでは、ラバーカップを使用する際に特に気を付けていただきたいポイントをご説明いたします。
汚水が飛び散らないように注意する
ラバーカップ使用時の最大の注意点は、汚水の飛び散りを防ぐことです。
作業中に汚水が飛び散ると、衛生面で大きな問題となるだけでなく、トイレ内や周辺の清掃にも多大な時間がかかってしまいます。
汚水が飛び散る主な原因は以下の通りです。
原因 | 対処法 |
---|---|
便器内の水位が高すぎる | 作業前に水位を便器のフチから10cm程度下げる |
ラバーカップの操作が激しすぎる | ゆっくり押し込み、勢いよく引き上げる動作を心掛ける |
養生が不十分 | 大きめのビニール袋で便器全体を覆い、壁面も保護する |
特に重要なのは事前の養生です。
大きめのビニール袋をカットして便器全体を覆い、ラバーカップを通す穴だけを開けてください。
また、壁や床にも新聞紙やビニールシートを敷いて、万が一汚水が飛散した場合でも簡単に清掃できるよう準備しておきましょう。
作業中は急激な動作を避け、細かい動きで操作することを心掛けてください。
慌てて作業を行うと、予期しない方向に汚水が飛び散る可能性が高くなります。
異物詰まり時は逆効果になることも
すべてのトイレつまりにラバーカップが効果的というわけではありません。
特に、水に溶けない固形物がつまりの原因となっている場合は、ラバーカップの使用が症状を悪化させる危険性があります。
ラバーカップの使用を避けるべきつまりの原因は以下の通りです。
- おもちゃやアクセサリーなどの固形物
- お菓子の包み紙やビニール袋
- ティッシュペーパー(トイレットペーパーと異なり水に溶けにくい)
- 生理用品や紙おむつ(吸水性ポリマーを含む)
- 猫砂やペット用トイレ砂
これらの異物がつまりの原因となっている場合、ラバーカップの吸引力によって排水管のより奥深くに押し込んでしまう可能性があります。
特に配管の継ぎ目部分や曲がり角に固形物が詰まると、専門的な機器なしでは取り除くことが困難になり、結果的に修理費用も大幅に増加してしまいます。
また、押し込む動作に力を入れすぎることも大きなNG行為です。
ラバーカップの正しい使い方は、ゆっくりと押し込んでゴム部分内の空気を抜き、真空状態を作り出してから勢いよく引き上げることです。
押し込む際に過度な力を加えると、つまりの原因となっている物質をさらに奥へと押し込んでしまい、症状を悪化させる原因となります。
もしつまりの原因に心当たりがない場合や、上記のような固形物を流してしまった可能性がある場合は、無理にラバーカップを使用せず、すぐに専門の水道修理業者にご相談いただくことをお勧めします。
早めの対処により、大きなトラブルを防ぐことができ、結果的に修理費用も抑えることができます。
まとめ
ラバーカップは正しく使用することで、多くのトイレつまりを解決できる便利な道具です。
重要なポイントは、和式用と洋式用を使い分け、ゆっくりと押し当ててから強く引くという操作方法を守ることです。
使用前の水位調整と養生、使用後の清掃も欠かせません。
ただし、異物が原因のつまりや節水型トイレでは効果が期待できない場合もあります。
私の経験上、正しい手順を踏めば8割以上のつまりは解消できますが、効果が見られない場合は無理をせず、専門業者にご相談いただくことをおすすめいたします。
ラバーカップの使い方に関するよくある質問(FAQ)
- ラバーカップはどのくらいの回数試せばよいですか?
10~20回程度を目安に試してください。
トイレつまりの原因がトイレットペーパーや大便の詰まりであれば、根気よく続けることで解消できます。
ですが、15分以上続けても効果が見られない場合は、別の方法を検討しましょう。- 和式用と洋式用のラバーカップを間違えて使うとどうなりますか?
密着度が下がり、十分な真空状態が作れないため効果が大幅に低下します。
必ず適切なタイプを使用してください。- ラバーカップを使っても水が流れない場合はどうすればよいですか?
真空式パイプクリーナーやワイヤー式パイプクリーナーを試すか、水道修理業者にご相談ください。
無理に続けると状況が悪化する可能性があります。- ラバーカップはどこで購入できますか?またいくらくらいですか?
ラバーカップは、ホームセンター、100円ショップ、ネットショップで購入できます。
サイズや形状により値段は違いますが、600円~1200円くらいで販売されています。
トイレ詰まりが発生してしまった時、解決の手段としてラバーカップ(スッポン)を思い浮かべる方はたくさんいるのではないでしょうか。
ラバーカップを使えば、確かにトイレの詰まりのトラブルも解決できますが、それは正しい使い方をしてこそ。
ここでは、トイレ詰まりが解決できるように、ラバーカップの正しい使用方法を詳しく解説します。
ラバーカップの種類
ラバーカップには、基本的に洋式用と和式用の2種類に分かれています。
具体的な違いとしては、和式用ラバーカップのゴム部分がお碗型になっていて、反対に洋式用ラバーカップは、ゴムの中間部分に出っ張りがある事です。
形が違うとカップが持つ生来の力を発揮できないので、詰まりが起きた時には、トイレが洋式か和式かを確認して使いましょう。
トイレの排水口のサイズを確認して選ぶ
洋式のトイレの排水口には、様々なサイズがあります。
その為、大きさをよく確かめずにホームセンターなどで購入してしまうと、効果をうまく発揮してくれません。
トイレの排水口のサイズも確認した上で購入してください。
ラバーカップ使用のコツ
真空状態で使用する
ラバーカップは、真空状態で使用しないと強い効果を発揮出来ません。
トイレの排水口の大きさに合ったラバーカップを使う必要があるのは、真空状態を作る為なんです。
真空状態を作る為には、まずはゴム部分が完全に浸るまで便器内に水を貯めておきましょう。
水が多い時は汲み取る
水が便器から今にも溢れ出しそうな時には、事前にバケツなどを使って排除しましょう。
あくまで、ラバーカップのゴム部分が浸るだけの水量があれば充分です。
ビニール袋を活用する

ラバーカップを使用する時に、汚水が飛び散ってしまう懸念が十分にあります。
ラバーカップを使用する際には、ビニールを使ってトイレの便器とその周りの壁を覆いましょう。
ラバーカップは真空状態で使う道具なので、カップを引いた後に思い切り水が飛び散る可能性もあるので、準備は欠かせません。
使うビニール袋はトイレの便器が覆えるくらいのゴミ袋など使うのがおすすめです。
その後、ラバーカップの柄が通るだけの穴を開け、そこに柄を通しましょう。
透明なビニール袋にしないと便器内が見えないので注意してください。
便器をビニールで覆えたら次はトイレの壁なども念のためビニールで覆いましょう。
このビニールも、ゴミ袋などを切って壁に簡単に貼っておいてください。
これで、実際に作業を行う準備は万端になります。
押すではなく引くように使用する
ラバーカップ自体は、学校のトイレなどで使ったことがある方もいますよね。
その時、「うまく使えないなぁ」と感じた経験がある方もいるのではないでしょうか。
実は、ラバーカップは押して使うものではありません。
押す作業よりも引く作業の方が重要なんです。
それは、そもそもラバーカップは、真空圧を使ってトイレの詰まりを解消するものだからです。
ただ押して使うだけではうまく真空状態を作ることができず、効果を発揮出来ません。
真空圧を生み出すには、ラバーカップを排水口と並行になるようにるまで押し込み、最後に力一杯引き抜くことです。
正しく利用して、トイレの詰まりのトラブルを解決させましょう。
ラバーカップ使用後の確認ポイント
ラバーカップを使用したら、無事に詰まりが解消されているかどうかの確認は必須です。
確認にはバケツに貯めた水を使います。
一気に流さず、少しずつ流していきます。
きちんと水が流れていくことを確かめてから、レバーを引くようにしましょう。
ラバーカップ使用の注意点
ラバーカップを使用する際の注意点について詳しく解説していきます。
水に溶けない異物の場合
トイレに落としたのがスマートフォンやボールペンなどの場合、無理やり取ろうとすると異物が更に奥に行って、修理費用が高額になる可能性があります。
トイレの排水口を目で見て異物を確認出来ないなら、自力で解決しようとせず業者を呼びましょう。
吸水性のある異物の場合

オムツや生理用品を流したと思われる時は、自力で解決するのは困難です。
オムツなどは吸水性があるものなので、放置しているだけでも膨らんでいきます。
また最悪の場合、排水路の中で水の流れをせき止めるだけではなく、排水管自体を傷つけてしまう可能性もあります。
吸水性のあるものを詰まらせたら、業者を呼ぶことが最優先です。
ラバーカップを使用した後のお手入れ方法
ラバーカップはゴム製です。
使用した後、洗剤や漂白剤などで洗浄してしまうと、ゴムが劣化する危険性があります。
その為、ラバーカップを使った後は水洗いのみを行い、お日様の下で乾かしてください。
また、半乾きの状態でケースに戻すと、トイレの雑菌が増えてしまう原因にもなります。
必ずしっかり乾いた状態でケースに保管しましょう。
ラバーカップを使っても詰まりが解消されない場合
ラバーカップを使ってみても、うまく詰まりを解消出来るかどうかはわかりません。
思っていたよりも多くの異物が詰まってしまっていたり、奥まで入ってしまっているかもしれないからです。
その場合、詰まりを解消する方法としてあげられるのは主に以下の4点です。
・お湯を流してみる
・真空式パイプクリーナーを使ってみる
・ローポンプを使ってみる
・業者を呼んで解決してもらう
更に詳しい解説に移ります。
お湯を流してみる
トイレの詰まりを引き起こしたものが、「水に溶けるもの」であることが確定しているならお湯を使うのもおすすめです。
お湯なら、水よりも早く溶かすことが出来るからです。
ただ、お湯の温度は40〜50度くらいです。
もし沸騰しているお湯を流すと、便器が高温に耐えられずに割れてしまう場合があります。
便器が破損してしまうと、更に高額な修理費用がかかるので気を付けましょう。
真空式パイプクリーナーを使ってみる
真空式パイプクリーナーは、ラバーカップよりも少し本格的な道具になります。
ポンプ構造になっているので、更に強い吸引力と圧力を一気にかけることができます。
値段は2000円ほどからで、ホームセンターなどで購入することができます。
ラバーカップでも詰まりが解消されなかったら、まずは試してみるべき道具です。
ローポンプを使ってみる
ローポンプは、真空式パイプクリーナーよりも更に強力な圧をかけることができる専用ポンプです。実際にプロの業者が使うこともあり、簡単に言うと、機械式のラバーカップのようなものです。
一般的には、ラバーカップの5倍近い圧力を出すことが可能だと言われています。
ローポンプもホームセンターなどで購入することができますが、15,000円程度するので自分で購入するにはハードルは高めです。
自分で詰まりを解決したい、という方以外は業者に頼んだ方が安く済むこともあるので、状況によって判断しましょう。
業者を呼んで解決してもらう

真空式パイプクリーナーや、ローポンプなどを使ってみても解決出来なかったり、水に溶けないような異物を流してしまった場合には、業者を呼びましょう。
自分で無理に直そうとして余計に修理費用がかかりそうなら、最初の段階で業者に相談する方が解決が早いと言えます。
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まとめ
排泄物やトイレットペーパーがトイレ詰まりの原因の時には、ラバーカップの使用はとてもオススメです。
反対に異物が詰まった時には、ラバーカップの使用リスクをきっちり考慮しましょう。
そして、場合によっては迷わずに修理業者に依頼するようにしましょう。
水道屋さんに関する体験を教えて下さい