急な水漏れトラブルで「どうやって水を止めていいかわからない!」とお困りかと思います。
安心して下さい。落ち着いて止水栓を閉めるだけで水を止めることが可能です。
ですが止水栓って何?どこにあるの?どれが止水栓かわからない!なんてお声も多いです。
そこで、【止水栓がある場所】【閉め方と開け方】【止水栓の形状や見た目】について解説します。
誰も簡単に水を止めることができますので、自宅の止水栓の位置を覚えておきましょう。
止水栓ってなに?どんな役割?
止水栓とは字の通り【水を止める栓】です。
仕組みとしては単水栓と同じで、水を止めたり出したりすることが可能です。
普通の蛇口と思ってもらえれば十分です。
ではなぜこの止水栓が必要なのか?
答えはシンプルで【水道修理の時に水を止める必要がある】【水の勢いを調節】できるからです。
さらに水漏れトラブル時にも水を止めることができます。
蛇口の交換や修理時に水を止める
水道管の内部は非常に高い水圧が掛かっています。
この状態で蛇口を取り外すとどうなると思いますか?
そうです、すさまじい勢いで水が噴き出します。
ですが、止水栓で水を止めておけば水が噴き出すこともありません。
水の勢いを調節できる
止水栓の開き具合で水の勢いを調節することが可能です。
全開にしているときが最大の水圧になります。
ですが、半分だけ止水栓を閉めておけば水の勢いがかなり弱くなります。
節水にも使えます。
水道の元栓と止水栓の違い
よくある質問の中に「水道の元栓と止水栓は何が違うの?」といった話を聞きます。
答えとしては水道の元栓も止水栓も同じです。
では何が違うのか?
それは止水栓の設置場所と所有権が違うんです。
設置場所 | 一般的な呼び方 | 所有権 |
---|---|---|
宅内の止水栓 | 止水栓 | 土地権利者 |
宅外の水道メーターの止水栓 | 水道の元栓 | 水道局 |
役割や仕組みは元栓も止水栓も同じとなります。
ですが、水道の元栓を閉めた場合は宅内全ての水道が止まってしまいます。
水のトラブル時の応急処置は止水栓を閉めるだけ
水のトラブルはいつも突然発生します。
例えば、地震などの災害や蛇口の故障などです。
そんな時の応急処置として止水栓が役に立ちます。
対処としては水漏れしている水まわりの止水栓を閉める(左にいっぱいまで回す)だけです。
どんなに勢いよく水漏れしていても、止水栓を閉めるだけでOKです。
止水栓と水道の元栓の設置場所
止水栓の設置場所はトイレ・キッチン・洗面台・水栓本体・屋外の5パターンです。
それぞれ設置場所別に見つけ方や止水栓の位置をした表にまとめました。
水回り箇所 | 止水栓の位置 | 見つけ方 |
---|---|---|
トイレ | トイレタンク周辺 (床・給水ホース) | タンクから出ている配管をたどると見つけられます。 |
キッチン | キッチンの台下 | キッチン下の扉を開け、配管をたどると見つかる。お湯と水の2か所あることも。 |
洗面台 | 洗面台の台下 | 洗面台下の扉を開け、配管をたどると見つかる。お湯と水の2か所あることも。 |
水栓本体 | 混合水栓のL(エル)時に曲がっている部分 | 水栓本体のL字部分にある切れ目 |
戸建の水道の元栓 | 屋外 (玄関先の地面・駐車場など) | 玄関から公道までの間の地面に、止水栓と書いてある蓋がないか探す。 駐車場にある場合もあります。 |
集合住宅の水道の元栓 | 屋外 (パイプスペース・エレベーターホール・共用部) | 玄関横のパイプスペース内を確認。なければ共用部を探す。 大家さんに確認するのが早い。 |
宅内の止水栓は付いていないケースもありますので、確実に水を止めたいときは水道の元栓をしましょう。
水道の元栓の位置だけでも覚えておくと、急な水のトラブル時にあわてることもなくなります。
水道の元栓を閉めてしまうと宅内の水が一切使えなくなるのがネックです。
早めに水道屋さんに連絡しましょう。
止水栓の形状や見た目
実は止水栓といっても形状は様々あります。
止水栓の設置場所がわかっても、止水栓と認識できなければいつまでも見つけることができません。
止水栓の形状や見た目を紹介します。
トイレの止水栓の見た目
壁付き止水栓
床付き止水栓
キッチンの止水栓の見た目
水道の元栓の見た目
戸建ての場合
集合住宅の場合
このような形状をしています。「キッチン・洗面台・トイレ」は同じような部品を使うことが多いです。
90度に曲がっている部分で止水栓が付いていて、これをアングル止水栓と呼びます。
トイレにはほとんどのお家でこのアングル止水栓が付いていると思います。
止水栓を確認する確実な方法
止水栓の探し方を解説してきましたが、実際には止水栓がある場所は建物により様々です。
いざ水のトラブルが起きてから探していたのでは、止水栓が見つからなかった場合に困ってしまいます。
この様な事態を回避するための解決策はシンプルです。
それは、戸建てでも賃貸住宅でも【入居時に不動産屋さんに確認しておく】ことです。
賃貸アパート・分譲マンション・戸建ての購入の際には必ず不動産屋さんか販売元の担当者さんがいるはずです。
入居時に止水栓を確認する事を徹底していれば慌てて探す必要もありません。
止水栓の閉め方
水漏れを止めたいときは、止水栓を【時計回り】に回すことで水を止めることができます。
回せなくなるまで止水栓を回して下さい。
完全にしまっていない場合は水が出続けてしまいます。
止水栓の開け方
水を使いたい場合は止水栓を【反時計回り】に回せば通水することができます。
古い配管の場合は、勢いよく通水すると、水圧で配管が破損することもあるのでゆっくり開いていきましょう。
止水栓の開閉時のコツ
止水栓は開ける・閉めるだけのシンプルな構造ですが、ちょっとした注意点があります。
それは【止水栓を開けるときは全開にはせず、半周くらい余裕を持たせておく】ことです。
理由としては全開にしてしまうと次に止水栓を閉めたいときに固くて回らなくなるからです。
水圧が掛かっていると止水栓の動きが悪くなります。
全開ではなく95%くらいの開度で使うようにしましょう。
止水栓が固くて回らないときはどうする?
止水栓は日常の中で使う事がほとんどありません。
経年劣化やサビの影響で、止水栓が回らなくなることがあります。
このように水栓が固くて回らない場合には絶対にやってはいけない事があります。
絶対にやってはいけないこと
- 無理やり力いっぱい回す
- CRCやクレ556などの潤滑剤を使う
この2点は絶対に避けて下さい。
無理やり回した結果、止水栓が破損して更に水漏れするケースが多いです。
また、水道は飲料水でもあるため人体に害のあるようなものは寄せ付けてはいけません。
止水栓が固くて回らない時の対処法は【屋外にある水道の元栓を閉める】ことで解決できます。
水道の元栓も固くて回らないようなときは緊急の水道屋さんにすぐ電話しましょう。