トイレのオーバーフロー管が故障してしまった場合、自分で交換できると大変便利です。
この記事では、初心者でも安心して取り組めるように、オーバーフロー管の役割から準備、そして実際の交換手順までを詳しく解説します。
さらに、交換後によくある問題やその解決方法についても取り上げていますので、トラブルに遭った場合でも対応できるようになります。
プロに頼る前に、自分で対処できるようになりたい方には必見の内容です。
詳しい手順と必要な道具さえ揃えれば、誰でも簡単に取り換えることができます。
ぜひこの記事を参考にして、安全かつ確実に作業を進めてください。
オーバーフロー管とは何か
トイレのオーバーフロー管は、トイレタンク内の水位が異常に高くなった際に水がタンク外にあふれ出すのを防ぐための重要な部品です。
具体的には、トイレタンクの中に設置されていてタンク内の水位を一定に保つ役割を果たします。
正常に機能している場合、トイレの使用に問題が生じることはありませんが、亀裂が入ったり破損したりすると様々なトラブルを引き起こす可能性があります。
オーバーフロー管の役割
オーバーフロー管の主な役割は次の通りです。
- タンク内の水位調整
- タンク内の水位上限
- 手洗い管の水を便器に流す
オーバーフロー管が故障する原因
オーバーフロー管が故障する原因はいくつか考えられます。
以下はその代表的なものです。
- 経年劣化:オーバーフロー管は長期間の使用によって劣化し、ひび割れや破損が生じることがあります。
- ゴミや異物の詰まり:オーバーフロー管内にゴミや異物が詰まると正常な機能が損なわれることがあります。
- タンク内の異物:節水の為にペットボトルを入れている方は要注意です。
対処方法
オーバーフロー管が故障した場合は、トイレが使えなくなってしまうので迅速に対応することが重要です。
以下は対処方法の例です。
原因 | 状況 | 対処法 |
---|---|---|
経年劣化 | ひび割れ、損傷 | オーバーフロー管の交換 |
ゴミや異物の詰まり | 機能していない | 異物を取り除くか交換する |
タンク内の異物が当たる | 劣化や破損を促進 | タンク内には何も入れない |
オーバーフロー管は、トイレの安定した使用を支える重要な部品です。
正しいメンテナンスと早期の対応によってトイレのトラブルを未然に防ぎましょう。
オーバーフロー管を交換する前の準備
必要な工具と部品
オーバーフロー管の交換作業を始める前に、工具と部品を用意しておきましょう。
事前に準備しておくことで、効率よく安全に作業が進められます。
工具/部品名 | 説明 |
---|---|
モンキーレンチ | ナットやボルトをの取り外しや取り付けに使用します。作業の効率を上げるために、適切なサイズのものを用意しましょう。 |
ドライバー | 止水栓を締めたりするために必要です。プラスとマイナスの両方を用意することをおすすめします。 |
オーバーフロー管 | 新しいオーバーフロー管を用意しておきましょう。交換するトイレの型番にあったものを選びましょう。 |
交換作業の安全対策
作業を安全に行うために以下の点に注意してください。
- 作業中は水を止める:交換作業中に誤って水が流れないように、必ず止水栓を閉めて水の供給を止めてから始めましょう。
- ゴム手袋を着用する:工具を使用する際には手を守るためにゴム手袋を着用しましょう。
- 作業環境を整える:作業スペースを確保し、必要な道具がすぐに手に取れるように並べておきましょう。
これらの準備を整えた上で、作業に臨めば安心して交換作業を行うことができます。
トイレのオーバーフロー管交換手順
水の供給を止める方法
最初に、トイレの止水栓を閉めて水の供給を止める必要があります。
これは、交換作業中に水が噴き出さないようにするためです。
トイレタンクの横か下にある配管を見つけてください。
パイプを辿ると止水栓が付いています。
止水栓を右方向(時計回り)に回して閉めます。
止水栓を完全にを閉められたら、トイレのレバーを引いてタンク内の水を完全に排出して下さい。
トイレタンクの取り外し手順
次に、トイレタンクを取り外します。以下のステップに従ってください:
- まず、タンクのフタを取り外します。フタは軽く持ち上げるだけで簡単に外れます。
- 次に、フロートバルブを軽く持ち上げて、タンク内の残りの水を便器へ流しましょう。
- タンクを取り外します。モンキーレンチを使って給水管とタンクを固定しているナットを外しましょう。
- タンクを持ち上げて慎重に便器から取り外します。この時、タンクの重さに注意しましょう。
- オーバーフロー管を取り外します。繋がっている管を回して取り外します。
- 新しいオーバーフロー管を取付け、逆の手順で元に戻していきます。
- 止水栓を開け、動作確認を行いましょう。
上記がオーバーフロー管を交換する手順です。
それぞれ、より詳しく解説します。
古いオーバーフロー管の取り外し
トイレタンクを取り外せたら、古いオーバーフロー管を取り外します。
- 古いオーバーフロー管を手で回しながら緩めて取り外します。
固くなっている場合は、ウォータポンププライヤーを使って慎重に緩めましょう。 - オーバーフロー管を外す際にゴムガスケットも一緒に取り外します。
これは、新しいオーバーフロー管を取り付ける際に再利用できることもありますが、劣化している場合は新しいものに交換しましょう。
新しいオーバーフロー管の取り付け
古いオーバーフロー管を取り外したら、新しいオーバーフロー管を取り付けます。
以下の手順に従ってください:
- 新しいオーバーフロー管を持ち、ゴムガスケットを先に取り付けます。
ガスケットがしっかりと密着することを確認してください。 - 次に、新しいオーバーフロー管をトイレタンクの所定の位置に挿入し、固定ナットを手で締めます。
最後にモンキーレンチでしっかりと固定しますが、過度に締めつけないよう注意してください。
トイレタンクの再設置
新しいオーバーフロー管が無事に取り付けられたら、トイレタンクを再設置します。
以下の手順に従ってください:
- タンクをもとの位置に戻します。
この時、タンクが完全に水平であることを確認してください。 - タンク底部の固定ナットをモンキーレンチを使ってしっかりと締めます。
- タンク内の部品が正しく配置されているか念のために確認しておきましょう。
止水栓を開いて動作確認
最後に、給水バルブを開いてトイレタンクに水を溜めましょう。
手順は以下の通りです:
- 止水栓を左方向(反時計回り)に回して開きます。
- タンクに水が貯まっていくか確認します。
- タンク内が満水になったら、トイレを流して問題ないか確認します。
便器へチョロチョロ水漏れしていないかもチェックしておきましょう。
オーバーフロー管を交換後に水漏れが発生した場合
オーバーフロー管を交換した後に水漏れが発生する場合、以下のポイントを確認してみてください。
- 接続部がキッチリ締まっているか:オーバーフロー管を取り付けた際に、接続部がしっかりと締められていないと水漏れが発生します。再度モンキーレンチを使って増し締めしましょう。
- パッキンを確認:パッキンが劣化している場合も水漏れの原因になります。
新しいパッキンに交換するか、パッキンが正しく取り付けられているか確認してください。 - 交換したオーバーフロー管:の不具合:オーバーフロー管はプラスチック製で非常にデリケートな部品です。
交換の際に傷を付けたり破損していないか確認してみましょう。
オーバーフロー管も交換に関するよくある質問
自分で交換できない時は水道屋さんに依頼しよう
水まわり全てに共通することですが、重要なライフラインである水道設備のメンテナンスは専門業者に任せた方が安心です。
オーバーフロー管が難しいと感じた場合は、迷わず水道業者を頼りましょう。
水道修理業者に依頼する際の注意点
自分で修理するのが難しい場合は、専門の水道業者に依頼することを検討しましょう。
業者に依頼する際の注意点を以下にまとめました。
- 信頼できる業者を選ぶ 過去の実績や口コミを参考に、信頼できる業者を選びましょう。
- 見積もりを複数取る 異なる業者から複数の見積もりを取ることで、適正な価格とサービス内容を確認することができます。
- 契約内容を確認 作業の範囲や料金、保証内容など、契約内容をしっかりと確認してから依頼することが重要です。
水道修理業者へ依頼した時の料金目安(相場)
オーバーフロー管の交換を水道屋さんへ依頼した時の費用も気になりますよね。
緊急業者では割高になりますが、おおよそ2万円~3万円が相場となります。
深夜や早朝、休日に依頼をすると、さらに時間が割増料金が発生することもあります。
オーバーフロー管が破損しやすい原因と予防策
オーバーフロー管が破損しやすい原因と、それを防ぐための予防策を以下にまとめました。
原因 | 予防策 |
---|---|
長期間の使用による劣化 | 定期的に点検を行い、劣化が見られる場合は早めに交換する |
ペットボトルをタンクに入れている | 節水目的で異物をタンク内に入れない |
過度の力をかけることによる破損 | 取り扱いに注意し、力を加えすぎないようにする |
オーバーフロー管の寿命と交換のサイン
オーバーフロー管の寿命と、交換が必要なサインについて説明します。
- オーバーフロー管の寿命は一般的に、10~15年程度です。
- 交換のサイン:ひび割れがある、便器内へ水が流れ続ける
まとめ
トイレのオーバーフロー管の交換方法について詳しく解説しました。
オーバーフロー管の役割や故障原因、交換に必要な工具と部品、安全対策、さらに具体的な交換手順について順を追って説明しました。
交換作業を行う際には、必ず水の供給を止めることや工具の使用に注意することが重要です。
また、交換後に問題が起きた場合の対処法や業者への依頼方法についても触れました。
この記事が皆様のトラブル解決に役立つことを願っています。
水道屋さんに関する体験を教えて下さい