トイレ詰まりが発生した時、意外にも「詰まりをそのまま放置する」という事が、解決手段の1つになります。
ですが、あくまで特定の要因によってトイレ詰まりが発生した場合に限られます。
ここでは、詰まりを放置するという手段がどんな時に良いのか、そしてどんな時にその手段をとってはいけないのかをご紹介します。
トイレ詰まりを放置して良い時
トイレットペーパーを流し過ぎた時
トイレットペーパーを流し過ぎた時が、詰まりを放置するという手段が取れる1つのシチュエーションになります。
トイレットペーパーはもともと水に溶けやすい特質を持っている為、時間が経てば自然に解けるからです。
トイレを放置する際の目安時間とは
トイレ詰まりが発生した時には、3時間前後の放置を基準にし、それ以上経過しても改善が見られない場合には水道修理業者に電話をしましょう。
ちなみに、海外産の安価なトイレットペーパーは水に溶けにくいとされています。
時間に余裕があれば放置しても大丈夫ですが、ほぼ確実に3時間を超えて、長い時間を待たなければなりません。
ですので、その場合は放置ではなく別の手段を考えましょう。
トイレに流せる商品を流した時
トイレクリーナーやティッシュペーパーの中には、水に溶ける、つまり「トイレに流せる」と記述されているものがあります。
そういったものが要因でトイレ詰まりが発生した場合にも、放置することで解決できるケースがあります。
ですが、いくらトイレに流せるからといってトイレットペーパーほど水に溶けやすい訳ではありません。
場合によっては半日以上放置する必要があるので、早急にトイレ詰まりを解決したい時には、水道修理業者に電話をした方が良いでしょう。
大便が詰まった時
トイレットペーパーほどではありませんが、大便も時間さえあれば自然に水に溶けます。その為、大便が要因でトイレ詰まりが発生したシチュエーションにおいても、詰まりを放置という手段が取れます。
この場合でも、トイレットペーパーと同様に3時間ほどを基準にし、それでも改善が見られなければ、別の手段を講じましょう。
また、臭いが気になるという方は、放置をせずに別の手段を実行しましょう。
トイレ詰まりを放置してはいけない時
水に溶けないものを流した時
トイレに流して良い物は、基本的にトイレットペーパーと大便、トイレに流しても良いと記述されているティッシュペーパーなどです。
それら以外のものを誤ってトイレに流してしまうと、詰まりが起きてしまっても不思議はありません。
そして、固形物や異物を流してしまった場合、それらは水に溶ける性質を持っていない為、詰まりを放置をしても効果はありません。
ちなみに、水に溶けないものを流してしまっても、すぐに詰まりが見られないケースがあります。
ですが、そのまま放置してトイレを使用すると、それが原因でトイレットペーパー等の別のものが引っ掛かってしまい、余計に状況が深刻化する恐れがあります。
そうなってから業者に修理を依頼した場合、料金が跳ね上がるかもしれません。
ですので、誤って流してしまった際には、放置をせずに別の対策を練りましょう。
吸水性のあるものを流した時
生理用品や紙おむつを、時折誤って流してしまうケースがあります。
それらの吸水性能は抜群に高い為、もちろん排水管内で破裂はしませんが、それくらいの勢いで膨れ上がります。
そうなった場合、排水管に傷が付く恐れがありますし、対処を間違えると事態が余計に深刻化します。
ですので、生理用品や紙おむつが要因でトイレ詰まりが発生した際には、すぐにプロの修理業者を呼びましょう。
早期にトイレ詰まりを解決させるべき理由
トイレ詰まりは放置していても直ることがありますが、それでも早期に解決するに越したことはありません。
ここまでは放置させる意味のない状況についてご紹介してきましたが、放置すれば直る場合であっても、早期に解決させるべき理由があるのです。
ここではトイレ詰まりを早期に解決させるべき理由として、特に起こりやすい問題を2つ見ていきましょう。
異臭が発生してしまう
トイレで詰まりが発生している状態を放置すると、異臭が発生してしまうことがあります。
詰まりというのは排水路で起こりますが、それによって本来便器内に溜まっているはずの封水がなくなってしまったり、極端に水位が下がってしまうという現象が起こることがあります。
封水は、下水管の悪臭がトイレから部屋の中へ流入してしまうことを防ぐため、トイレ室内と排水路の仕切りとして溜まっています。そのため、封水が十分に溜まっていないとトイレから異臭が発生してしまうことになるのです。
共同住宅の場合、階下にも迷惑がかかる
マンションやアパートなどの共同住宅の2階以上に住んでいる人が、トイレの詰まりを放置してしまうと、階下に漏水が起きてしまうこともあります。
普通の水道水などの漏水であればまだよいですが、トイレの汚水ともなると、階下の方も気分を害してしまう可能性が高いですよね。場合によっては、多額の賠償金を請求されてしまうようなケースもあります。
トイレの階下漏水による他者への被害に関しては、保険が適用されることがありますが、詰まりなどの故障を放置している状態で起こったトラブルの場合は、保険の適用外となってしまう可能性もあります。
2階以上のお部屋に住んでいる方は、自宅だけでなく階下のお宅への影響も考慮して対策を考えましょう。共同住宅では、建物の管理会社が修理を請け負ってくれる可能性もあるため、まずは確認してみることをおすすめします。
トイレの詰まりを防ぐ方法とは
トイレの詰まりを事前に防ぐというのは、特に問題なく生活している中ではなかなか思いつくことではありません。
しかし一度でも詰まりのトラブルに遭っている方には、ぜひ対策を講じることをおすすめします。
ここではトイレ詰まりを防ぐ方法として、特に効果的なものを2つご紹介します。
こまめなトイレ掃除
まずはごく基本的な予防方法として、こまめにトイレ掃除を行うことをおすすめします。
トイレの詰まりは、こびりついて溜まってしまった尿石などが原因となって起こることもあります。
アルカリ性の汚れである尿石は、一般的なトイレ用洗剤では完全に落としきることが難しく、徐々に蓄積されていくことで大きな塊としてこびりついてしまいます。その結果、水が流れる隙間がなくなってしまい、詰まりのトラブルが発生するのです。
とはいえ、こまめなトイレ掃除をしていれば、尿石となる前に排泄物の汚れを落とすことができるため、詰まりのトラブルを事前に防ぐことができるでしょう。
タンクに節水用のペットボトルを入れない
節水のためにトイレタンクの中にペットボトルを入れているという方もよく見られますが、実はこれがトイレの詰まりを引き起こしてしまう危険性もあるのです。
現代のトイレというのは、そもそもトイレ自体の基本機能として節水機能を備えています。排泄物を流すのに必要な最低限の量の水が流れるような仕組みになっているため、過剰な節水対策によってその水量がさらに減ってしまうと、排泄物やトイレットペーパーを流しきることができずに、詰まりが発生してしまう恐れがあるのです。
節水による水道代の節約も大切ですが、トイレの詰まりが起こってその修理代がかさんでしまえば、元も子もありませんよね。節水用のペットボトルは常套手段ですが、詰まりやすいトイレでは特に入れないようにしましょう。
まとめ
解決の手段として放置していいシチュエーションは、
・トイレットペーパー
・トイレに流せる物
・大便
以上の3つが詰まった時に限ります。
それ以外の物でトイレ詰まりが発生した場合には、修理業者を呼ぶ等、放置せずに別の手段を講じましょう。
詰まりによる異臭や階下漏水などのトラブルを避けるためには、早期に解決することが重要です。
そのような事態を事前に防ぐためにも、日頃からこまめに掃除をする、また過度な節水対策はしないなどの心がけが必要でしょう。
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