トイレつまりの原因として配管のつまりがあります。
排水管がつまってしまうと、いくらトイレをキレイに使っていても何度もトイレがつまってしまうことになります。
この記事では「排水管が原因でトイレがつまる仕組み」「自分で配管のつまりを抜く方法」をご紹介します。
排水管が原因のトイレ詰まりは、突然起こることもあれば前兆があることもありますので、併せて解説します。
排水管が原因でトイレつまりが起きる仕組み
住宅で使われている配管には、給水管・給湯管・ガス管・排水管など様々ありますが、つまりのトラブルを起こす原因となるのが排水管です。
排水管は、その名の通り宅内で使用した汚水を下水へ流す管を指します。
また下水の悪臭が室内へ侵入しないように、排水管の要所にトラップと呼ばれる仕組みも必ず設置されています。
関連記事:トイレが急に下水臭い!原因となる5パターンと解決方法
この排水管がつまりの原因となってしまう理由は「ヘドロが溜まる」「地震などの災害で逆勾配になった」「異物が詰まる」「トラップが詰まる」ことです。
基本的に、汚水は重力の力を使って下水へ流れていきます。
そのため、勾配と呼ばれる坂(角度)を必ず付けています。
ただし、勾配は2%程度の角度なので、ぱっと見では分からないレベルです。
このような事から、排水管はちょっとしたことで詰まりやすく、トイレを流すときにも影響がでやすいんです。
古い建物の排水管の内部は、脂分が固形化して排水管を塞いでしまっていることもあります。
脂分は冷えると粘土が上がり排水管の内側にこびりついていきます。
このような状態になると、つまりがどんどんとひどくなり家中の排水の流れが悪くなっていきます。
トイレつまりの原因となった具体例
トイレつまりが起きる原因は様々です。
排水管が原因の場合も含めた具体例を紹介します。
トイレットペーパーを大量に流し過ぎた
一番多い事例と言っても過言ではないのが、トイレットペーパーなどの紙詰まりです。
日本のトイレットペーパーは水に溶けやすく作られているので、適量であればまず問題ありません。
ですが、お腹がゆるかったりして、トイレットペーパーを大量に流すときは排水管でつまる可能性があります。
特にダブルのトイレットペーパーは紙の密度が高いので、シングルのトイレットペーパーよりはつまりやすくなります。
また、トイレットペーパーを大量に使った際には、必ず大で水を流しましょう。
水量が少ないと勢いが足りず排水管の内部で紙詰まりが起きることがあります。
関連記事:トイレットペーパーのトイレ詰まり
吸水性のあるもの(生理用品・おむつ・尿漏れパッド)を流した
トイレつまりの原因のひとつに「うっかり吸水性の高いものを気づかずに流してしまった」といった例があります。
トイレに落としやすい吸水性の高い商品とは、紙おむつ・生理用品・尿漏れパッドのことです。
用を足した際に気づかずに便器内へ落としてしまっていることがあります。
吸水性の高い商品は何倍もの水を吸って膨張する為、誤って排水管まで流れてしまうとかなりの確率で詰まります。
もし便器内に誤って落としてしまっあた場合は、必ず便器から取り出してください。
便器に手を入れるのは勇気がいると思いますが、ゴム手袋を付ければ問題ありません。
ティッシュペーパー(水に溶けない紙)を流した
トイレットペーパーが無くて、ティッシュペーパーでお尻を拭いて便器へ流してしまうケースがあります。
ティッシュペーパーは薄くて柔らかく、トイレットペーパーにも似ているのでトイレに流せる思っている方が多いですが、ティッシュペーパーを5枚以上一気に流すと排水管の内部で詰まってしまうことがあります。
※1枚でもつまることがあります。
またトイレのお掃除シートも流せるものと流せないものがあります。
さらに、流せるシートでも5枚以上を一気に流すとつまります。
このようなことから、トイレットペーパー以外はトイレに流さないのが賢明です。
固いもの(スマホ・子供のおもちゃ)を流してしまった
こちらもうっかり流してしまうケースですが、用を足す際にポケットに入れていたスマホやおもちゃを便器に落とし、気づかずに流してしまうことがあります。
便器の穴より大きいサイズのものは問題ありあせんが、7㎝~8㎝程度の絶妙な大きさの場合は排水管まで流れてしまうことがあります。
排水管の内部でこれらの固形物が詰まってしまうと取り出す作業は非常に困難となります。
トイレに行く際には、なるべくポケットになにも入れないようにしておきましょう。
汚水桝や雨水桝のつまり
排水管の間には汚水桝や排水枡と呼ばれる、排水管の点検口の設置が義務付けられています。
汚水桝は一定の間隔で設置しなければいけません。
この汚水桝は汚れが溜まりやすく、内部がヘドロや脂分でいっぱいになっていることがあります。
汚水桝が詰まっていると、当然排水管の水も堰き止められてしまうので、最悪の場合はトイレの水が逆流してしまいます。
また雨水桝と呼ばれる雨水を流す排水枡もあります。
雨水桝にはいくつか種類があり、浸透桝と呼ばれる地面の中へ雨水を流すものであれば問題ありません。
ですが、汚水桝や排水管に雨水が流れている場合は注意が必要です。
大雨時にキャパオーバーになってしまうと、排水課の内部は雨水でいっぱいになりトイレの水が流せないようになってしまいます。
トイレタンクの水量が少ない(または小でいつも流している)
前述のとおり、汚水をを流す際には水の勢い重力の力を利用しています。
便やトイレットペーパーが適切に流せるように、各メーカーごとにトイレタンクの水量は決められています。
ですが、節水の為にタンク内にペットボトルを入れていたり、毎回(小)のほうへレバーを引いて流している場合は要注意です。
水の勢いが足りず、便やトイレットペーパーが排水管の途中でつまります。
また、つまりは更なるつまりを呼び、悪循環となっていきます。
排水管の逆勾配
地震の多い日本で良く発生するケースですが、排水管が逆勾配になっていて詰まりの原因になっていることがあります。
排水管はゆったりとした下り坂になるように角度が付けられていますが、地震や地盤の影響で上り坂になってしまっていることがあります。
排水管が上り坂になっていると水の勢いでは流しきれず、排水管の内部に汚物が溜まっていき詰まりが発生します。
トイレの配管つまり時に自分できる応急処置
配管のつまりが原因でトイレの水が流れな場合は、自分でできる応急処置はあまりまりません。
なぜなら、つまりの原因が手の届かないところにあるからです。
例えば、トイレの床下にある排水管で何かが詰まっていても素人ではなにもできません。
ワイヤー式のパイプクリーナーなどの工具があれば詰まりを解消できるかもしれませんが、一般の方がそのような工具を持っていないと思います。
関連記事:トイレ詰まりを専用ワイヤーブラシで解決する方法
そこで、自分で家にあるものを使ってできる応急処置はお湯を使う方法です。
50℃くらいまでのお湯を便器に流し込み1時間ほど放置するだけです。
紙詰まりや脂分の詰まりの場合は、改善できる見込みがあります。
ですが「固形物を流した、生理用品を流した、排水枡が詰まっている」ような場合には効果がありません。
参考記事:トイレ詰まりにお湯を活用!いますぐ試せる簡単な解決法
トイレに異物を流してしまった場合は、修理業者に依頼しましょう。
トイレの配管つまりの具体的な直し方
極力、水道修理業者を使わずに直したい方のために、自分でできる可能性のある排水管つまりの直し方を5つご紹介します。
ただし、トイレが汚れてしまったり傷つけてしまうなどのリスクがありますので、ご自身の責任のうえ作業を行ってください。
便器に大量の水を流す
- バケツか洗面器
大量のトイレットペーパーが詰まった際に有効な方法です。
トイレットペーパーは水に溶けやすいのと、水圧を掛け続けることで詰まりの原因を押し流します。
やり方はシンプルで『便器内に水を流し続けるだけ』です。
より水圧が掛かるように「高い位置から水を流す」といった記事も見受けられますが、水はねするのであまりおすすめはできません。
時間と根気が必要ですが、手軽に試せる直し方となります。
トイレ用の洗浄剤を使用する
トイレでは尿が毎日流れる事から、アルカリ性の汚れが排水管内に蓄積しやすいです。
アルカリ性の汚れを落とすには、酸性の洗剤が有効です。
例えばサンポールやデオライトです。
古い住宅で、慢性的に水の流れが悪いときは試してみても良いでしょう。
参考記事:トイレ詰まりを洗剤や洗浄剤で解決しよう
ラバーカップ(スッポン)を試してみる
ラバーカップは圧力を物理的にかけられる商品です。
学校ですっぽんと呼ばれていたアレです。
すっぽんは便器内の詰まりや排水管が完全に塞がれている場合に有効です。
気圧の圧力を利用しているため、空気の通り道があると効果を発揮できません。
使い方にもちょっとしたコツが必要なので、以下の記事を参考にしてください。
参考記事:トイレ詰まりの時のラバーカップの使用方法
真空式パイプクリーナーを使う
真空式パイプクリーナーはラバーカップの強化版です。
詰まりを除去する仕組みは同じですが、威力が数倍上がります。
1万円前後でネットで購入することが可能です。
参考記事:真空式パイプクリーナーでトイレ詰まりに対処するには
針金ハンガーを使う
「工具をわざわざ買いたくない!」といった方におススメなのがm針金タイプのハンガーを使う方法です。
ただし、便器を傷つけてしまうリスクもあるので自己責任で作業を行ってください。
やり方は簡単です。
お家にある、針金タイプのハンガーをほどいて、ひも状にします。
便器の穴へゆっくり回しながら差し込んでいきましょう。
針金が届く範囲につまりの原因があれば、これで解消できます。
トイレの配管つまりを放置するとどうなるのか?
「トイレの配管つまりは放置したら直るのか?」気になる方もいると思います。
ですが、デメリットが多いため放置することはおススメできません。
トイレつまりを放置した時に考えられることをご紹介します。
シンプルにトイレが使用できない
トイレが詰まっていると、当然ながら水を流すことができません。
そのため、便も尿もできなくなります。
1人暮らしならまだいいですが、4人家族とかになると全員がトイレを我慢しなくてはいけなくなります。
トイレが1つしかない場合は外に用を足しにいかなければならない
マンションやアパートなどの集合住宅では、トイレが1つしかないことが多いです。
1つしかないトイレが詰まった場合、用を足すには外の公衆便所やコンビニまで行く必要が出てきます。
トイレットペーパー詰まり以外は直る見込みが薄い
トイレつまりを放置しても直る可能性が低いのが最大のネックです。
トイレットペーパーを大量に使用してつまった場合以外は、さらに改善される見込みは薄くなります。
必死にトイレを我慢して様子見た結果、まったくトイレつまりが解消されないなんてことも起こりえます。
トイレの水が少しずつ流れるなら時間をおいて様子をみるのもあり
どうしても費用を掛けずにトイレつまりを直したい方限定ではありますが、便器内の水が少しづつ流れているなら丸1日ほど様子を見るもありです。
ただし時間は掛かりますし、つまりが解消できる保証もありません。
トイレが複数設置されている住宅限定になると思います。
個人的には直らない可能性や、またすぐに詰まる可能性が有るのであまりおススメできません。
関連記事:トイレ詰まりを放置して良い時と悪い時とは
水道修理業者に依頼するべきケース
床下の配管がつまっている
屋外の排水桝がつまっている
トイレの修理で水道業者とトラブルにならないための注意点
トイレつまりの料金相場を知っておく
追加費用がかからないか
水道局指定工事店か確認する
トイレのつまりを起こさないための予防方法
定期的にメンテナンスする
定期的に水道業者に点検してもらう
まとめ
排水管が原因のトイレつまりについてご紹介しました。
原因は様々ありますが、排水管でトラブルが発生している際には、連動してトイレつまりも起きやすくなります。
自分でできる対策をしたうえで詰まりが改善されない場合は、水道修理業者へ相談しましょう。
相談だけであれば無料の水道屋さんがほとんどです。
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