いつも通りに使っていたのに突然トイレの水漏れが起きてしまうこともあります。
トイレは日常的に使うものですし、水漏れで使用出来ないのは困りますよね。
すぐに対処できる方法を知っておきたいと考える方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、トイレの水漏れを自分で修理できる方法について詳しく解説していきます。
また、専門業者に対応を依頼しなくてはならない場合についても一緒に見ていくので、ぜひ判断の参考にしてみてくださいね。
■目次
トイレの水漏れ修理に入る前に必ずすべきこと
トイレの水漏れの修理に入る前に「止水栓」や「元栓」を閉めましょう。
修理方法を調べたりしている間もずっと流れ続けてしまうので、水道代もかかってしまいます。
そして何より、止水栓を閉めないままで作業をしていると水漏れで作業がしにくくなってしまいます。
トイレの水漏れがしている場所を確認できたら、最初に「止水栓」や「元栓」を閉めてください。
トイレの水漏れ修理に必要な道具
トイレの水漏れ修理には、主に以下の道具があると役立ちます。
-
- 新聞紙
- 水漏れが起きてしまうと、床が汚れてしまうこともあります。
そんな時に新聞紙があれば、水分を吸い取ってもらえる分汚れも少なく済みます。
- 手袋
- 水漏れの原因を調べる際、水漏れが起きている場所を触らなくてはならない場合もあります。
手袋をしていれば手を汚さなくても済みます。
- バケツ
- バケツは、水漏れが起きている際に余分な水を取り除く時や、部品を洗うために使います。
バケツがない場合には、洗面器などでも代用できます。
- ドライバー
- ドライバーは、止水栓を開けたり閉めたりする際に利用します。
トイレの水漏れの修理をする際には、必要になる道具の一つです。
- レンチ
- レンチは、ナットを締める際に利用します。
トイレタンクの中の部品や配管などはナットで固定されていることが多いので、必要になります。
- ビニール袋
- ビニール袋は汚れた部品を入れる際や、壁や床に水が飛んで汚さないように貼ることで使用することもできます。
ゴミ袋でも代用できるので、100均一などで揃えておくと便利です。ただし、家にない場合には無理に購入する必要はありません。
水漏れの内容によっては、修理をする際に道具が必要にならない場合もあるからです。
用意できる分のみ用意しておきましょう。
トイレの水漏れはどこで起きるのか
トイレが水漏れは、主に以下の場所で起こります。
- 配管
- トイレタンク
- トイレの床
- ウォシュレット
場所別に対処方法が違うので、それぞれ解説していきましょう。
配管からの水漏れの対処法
配管から水が漏れている場合、中の配管が壊れてしまったのではないか?と不安になってしまいますよね。
しかし実は、自分で対処できることもあります。
それが以下の方法です。
- ネジが緩くなっていたら締める
- パッキンが劣化していたら交換する
以上2つの対処方法は、自分で試すことが可能です。
それぞれ解説していきます。
ネジが緩くなっていたら締める
最初に試せることは、配管の接続部分のネジが緩んでいないかどうか確認することです。
接続部分から水が漏れてしまっている場合には、案外ここのネジを締めただけで水漏れが止まる可能性もあります。
ここで注意して欲しいのは、無理にネジを回さないようにするということ。
ネジを無理矢理きつく締めようとするとネジ穴を潰してしまう可能性もありますし、何よりネジを緩めて配管を外すことが困難になります。
ネジを締めても水漏れが止まらないなら、パッキンの劣化を疑いましょう。
パッキンが劣化していたら交換する
ネジの緩さが原因でなさそうなら、配管のパッキンの劣化が考えられます。
ただし、パッキンは配管の場所によって大きさがバラバラなこともあります。
例えば、ウォシュレットとトイレの配管をつなぐ部分のパッキンと、トイレのタンクと配管の間の部分のパッキンなどです。
配管についているパッキンの大きさがあまり分からない状態なら、一旦ネジを緩めて配管を外してパッキンだけ取り外して、ホームセンターに行って店員さんに聞いた方が確実です。
間違えたパッキンを買ってこないように注意しましょう。
トイレタンクからの水漏れ
続いて紹介するのは、トイレタンクからの水漏れです。
トイレタンクからの水漏れは、ぱっと見は分かりづらいです。
実際に水は流れますし、タンクからチョロチョロという水漏れの音が聞こえるだけなので、よく聞いておかないと気づかない場合もあるほどです。
しかし、トイレタンクの水漏れを放置してしまうと、少しずつとはいえ水道代もかさんでしまいますし、長期間にわたって修理をしない場合には、いずれタンクの外への水漏れが発生してしまう原因にもなります。
トイレタンクの水漏れに気が付いたら、早めに対処する必要があります。
最初にトイレタンクの内部を見る
トイレタンクの水漏れの対処する時、まずはトイレタンクの蓋を開けて、内部を見てみましょう。
トイレタンクに手洗い部分がついている蓋の場合には、タンクの中で蛇腹のホースで繋がっていたり、手洗い管の金属パイプが繋がっていたりします。
手洗い管やホースで繋がっている場合には、接続部分のナットを緩めて取り外すことが可能です。
多くのトイレタンクは持ち上げれば開けることが出来るので、まずは持ち上げてみて接続部分がどうなっているか確認してみましょう。
トイレのタンク内では、様々な部品の動きによって水が流れたり止まったりしています。
このどれかの部品の動きが正常でない時に水漏れは発生します。
一般的には、トイレタンクの水漏れの原因は以下の2つと言われています。
- ボールタップの故障
- フロートバルブの故障
この部品を確認する際、目安となるのは「水位」になります。
トイレの水が正常に流れるタンク内の水位は決まっているからです。
水位をどうやって多いか少ないか判断するべきかというと、オーバーフロー管と呼ばれるトイレタンク内にある管です。
先端部分が2〜3cm以上出ている状態であったり、水の中に沈んでいる状態である場合には、早急に対応が必要な状態になります。
以下から、水位が高い場合と低い場合、それぞれどこを確認していくべきかを詳しく解説していきます。
水位が高い場合:ボールタップを確認する
トイレタンクの中を見て、水位が高い場合にはボールタップを確認すべきです。
ボールタップとは、トイレタンク内に浮き球を設置し、水の浮力を利用して水栓をしている部品のことです。
水の量が多くなったり少なくなったりすることで浮き球が上下するので、少なくなった時には自動的にトイレタンクの水栓が閉まることになります。
よって、ボールタップに何らかの不具合が生じていると、水位が高いままこの水栓が開きっぱなしになってしまい、水漏れが発生してしまうということなんですね。
ボールタップの交換の手順
ボールタップに不具合が生じている場合、浮き球だとボールタップのパッキンを交換することで水漏れが改善することがあります。
交換の方法は以下の流れになります。
- 一旦、タンク内の水を全て抜く
- トイレのタンクの中の水があると作業がしづらいので、まずは水を全て抜きましょう。
- ボールタップを外す
- 水を抜いたら、タンクの外の給水管に取り付けられているナットを取り外して、ボールタップを外しましょう。
基本的には2つのナットを取り外すことができれば、ボールタップを外すことができます。
- 故障している部分を見つけたら取り外す
- ボールタップを取り外したら、浮き球やパッキンが劣化していないか確かめましょう。
ここで浮き球に穴が空いていたり、パッキンが劣化して破損していたりする場合には、取り外します。
- 同じ部品をホームセンターなどで購入する
- 劣化している部品と同じものをホームセンターなどで購入しましょう。
写真を撮ってからホームセンターに行ったり、実際に実物を持っていくのがおすすめです。
- 部品を取り付け、ボールタップをトイレタンクの元の位置につける
- 新しく購入した部品をボールタップに取り付け、トイレタンクの元の場所につけます。
取り付ける時は、ナットを強く締め過ぎたりしないように気をつけましょう。
以上が、基本的なボールタップの交換の流れになります。
ボールタップの部品の交換は、基本的には一般の方であってもそこまで難しいことではありませんので、自分で出来そうならまずは試してみるのもおすすめです。
ダイヤフラム式ボールタップの交換の手順
ボールタップには、ダイヤフラム式のものもあります。
ダイヤフラム式とは、水圧と空気の力を使って水を流したり、止めたりする構造をしているボールタップのことです。
ダイヤフラムが圧力の差によって上下左右に動き空間を仕切り、水圧をコントロールして水栓の役割を担っているんですね。
交換の手順は以下になります。
- 一旦、タンク内の水を全て抜く
- トイレのタンクの中の水があると作業がしづらいので、まずは水を全て抜きましょう。
- 古いダイヤフラムを外す
- 上部にカバーがついている場合にはカバーを外し、古いダイヤフラムを外しましょう。
パッキンに穴が空いていたり、劣化していたりする場合が多いです。
- 同じ部品をホームセンターなどで購入する
- 劣化していたダイヤフラムと同じものをホームセンターなどで購入しましょう。
不安な場合には、実際にダイヤフラムを持っていくと安心です。
- 部品を取り付け、ボールタップをトイレタンクの元の位置につける
- 購入したダイヤフラムを取り付けて、元の位置に設置しましょう。
以上が、基本的なダイヤフラム式のボールタップの交換の流れになります。
ダイヤフラム式のボールタップも比較的簡単に交換できますので、自分で試してみるのもおすすめです。
ボールタップの交換時の注意点
トイレの機種が古かったりする場合にはトイレタンクの中の部品も古く、もう廃盤になってしまっている可能性もあります。
その場合には、廃盤になっている型の後継となる型を探さなくてはならなくなりますし、手間もかかります。
無理に自分で解決しようとせず、プロのトイレ修理業者に頼んだ方が確実です。
水位が低い場合:フロートバルブを確認する
水位が低い場合には、フロートバルブを確認しましょう。
フロートバルブとは、ゴム製のゴム栓のことです。
ゴム栓の部分とチェーンの部分に分かれており、まずはチェーンがトイレタンク内で絡まっていないかチェックしましょう。
チェーンが絡まっていない場合には、ゴム栓部分が劣化していることが考えられます。
水の中にあるゴム栓になるので、基本的にはボールタップなどよりも劣化は早いです。
フロートバルブの交換の手順
フロートバルブの交換の手順については、以下のようになります。
- フロートバルブのチェーンを確認する
- トイレのタンクを開けたら、フロートバルブのチェーンが絡まっていないか確認しましょう。
ボールタップの浮き球に絡まっていたりする場合、その絡みを解消するだけで水の漏れが解消することもあります。
- ゴム栓部分の確認をする
- チェーンが絡まっていなかった時は、ゴム栓部分を確認します。
穴が空いていたりしたら、ゴム栓部分だけ外して新しいものに交換する必要があります。
- ホームセンターなどで新しいゴム栓を買う
- ゴム栓を外したら、ホームセンターなどにそのまま持って行って同じものがないか探してもらうのが確実です。
- 新しいゴム栓を取り付ける
- ゴム栓を購入できたら、フロートバルブのチェーンの先のゴム栓を取り外して、新しいものをつけましょう。
以上がフロートバルブの交換の流れになります。
こちらも一般の方にも難しい作業ではないので、自分で直すことも可能です。
タンクレストイレで水漏れが起きた場合
ここまでトイレタンクの水漏れの対処法を見てきましたが、タンクレストイレであっても水漏れが起こることがありますよね。
タンクがないし、どうやって直せばいいんだろう?と不安になっている方もいるのではないでしょうか。
タンクレストイレは、タンクで水量を調整しているわけではなく、電気で調整しています。
そのため、水漏れが起きてしまっている場合には、電子基板のトラブルが考えられます。
タンクレストイレはトイレというよりは家電製品に近い部分があるので、水道業者を呼ぶよりもタンクレストイレを販売しているメーカーや専門業者に依頼するのが一番確実です。
トイレの床からの水漏れ
続いては、トイレの床からの水漏れについて解説していきます。
トイレの床からの水漏れが起きてしまった場合、床の劣化にも繋がりますし深刻度は高めになりますよね。
なんとかまず自分で対処できないかと思う方も多いかと思います。
しかし、トイレの床からの水漏れが起きている場合には、業者に依頼するのがおすすめです。
なぜなら、トイレの床からの水漏れは、「トイレの便器のひび割れ」などの一般的にはすぐに対応できないことばかりだからです。
無理にトイレの便器を取り外そうとしたりすると、余計に水漏れがひどくなる場合もあるので、基本的には業者に依頼するようにしましょう。
結露しているだけの場合もある
トイレの床から水漏れしている!と感じても、実際にはただ結露で濡れていただけということもあります。
結露はトイレの便器と室内の温度の差で起きてしまうことがあり、冬は特に起こりやすい現象です。
結露なのかトイレの水漏れなのかの判断は、タオルで水を拭き取った後にすぐに水で濡れるかどうかを見れば確かめることができます。
結露を防ぐためには、室内の温度を調整する必要があります。
換気扇や窓などで空気を循環し、室内の温度を一定に保っておきましょう。
結露を放置して出来てしまったカビをとる方法
結露を放置してしまうと、便器に黒いカビが生えてしまうこともあります。
カビが生えてしまうと不衛生ですし、見た目も良くないので、掃除をしてとりましょう。
カビは重曹を使ってスポンジでこすると落とすことができます。
ただし、目の粗いスポンジやタワシなどを使ってしまうと、陶器の便器に傷が入ってしまいます。
必ず柔らかいスポンジで掃除するようにしてください。
ウォシュレットからの水漏れ
最後に、ウォシュレットからの水漏れについて解説していきます。
ウォシュレットからの水漏れも、深刻度が高めのものになります。
日本人はウォシュレットを利用する方も多いですし、ノズルから水が漏れてしまったりして使えなくなると不便ですよね。
ただ、ウォシュレットからの水漏れに関しても、基本的には業者に依頼するのが安心です。
水と電気を扱っている部分になるので、やり方を間違えると感電する可能性もあるからです。
無理に自分で修理をするのはやめておきましょう。
自分で対処できる場合
ウォシュレットの水漏れで自分で対処できるのは、ウォシュレットのリモコンが切れてしまっていた時などです。
また、実はウォシュレット自体の電源が落ちてしまっていただけということもあります。
ただ、前述している通りウォシュレットは電気を使った製品なので無理に原因を特定しようとすると大きな事故に繋がる危険性もあります。
わからないなと思ったらそれ以上は触らず、専門業者を呼びましょう。
トイレの水漏れで業者を依頼する際の選び方
ここまで、トイレの水漏れの対処法を場所別に紹介してきました。
ただ、トイレの水漏れの修理にはある程度の時間もかかりますし、知識も必要になります。
自分でやるのはちょっと時間が足りないなぁと感じる方も多いのではないでしょうか。
しかし、「それなら業者に依頼しよう」と思っても選ぶのに苦労しますよね。
そこでトイレの水漏れで業者を依頼する際の選び方のポイントを3つ紹介します。
- 水道局指定工事店の業者
- 作業開始前に見積もりを出してくれる業者
- 丁寧でわかりやすい説明をしてくれる業者
特に気をつけるべきは以上の3つだけです。
値段だけを見たり、大々的な広告を打っているかどうかだけで判断するのは危険です。
どれくらいの技術があるのか客観的に判断でき、見積もりも分かりやすく、丁寧な対応をしてくれる業者こそが選ぶべき業者と言えます。
トイレの水漏れを日頃から防ぐ方法とは
最後にトイレの水漏れを日頃から起こさないようにするためのポイントを解説していきます。
ポイントとしては、主に以下の3点です。
- 節水目的でトイレタンクにペットボトルを入れない
- 定期的にトイレの設備のチェックをする
- トイレットペーパー以外は流さない
それぞれの解説に移ります。
節水目的でトイレタンクにペットボトルを入れない
トイレの水を節水しようと、トイレタンクの中にペットボトルを入れている方もいるかと思いますが、これはやめましょう。
トイレの水は元々最小限の水の量で流せるように設計されています。
それを無理に少なくしてしまうと、トイレがつまって水漏れの原因になってしまいます。
どんなに節水がしたくても、修理が必要になってしまったら元も子もありません。
トイレタンクの中には何も入れずに、トイレのレバーも大の時は大、小の時は小で流すようにしましょう。
定期的にトイレの設備のチェックをする
トイレの設備は定期的にするようにしましょう。
特に一軒家の場合には、引っ越してきてから一度もチェックしていない、なんてことも珍しくなりませんよね。
トイレの部品はおよそ10年ほどで寿命を迎えると言われています。
10年以上住んでいる場合には、必ずトイレの設備はチェックしておきましょう。
トイレットペーパーと便以外は流さない
当たり前かと思われるかもしれませんが、トイレットペーパーと便以外は流さないようにしましょう。
トイレットペーパーを一時的に切らしてしまってティッシュペーパーを流してしまったり、トイレに流せるシートを流してしまっている方は、特に注意が必要です。
大量に流さなければ流れるものではありますが、長期的に流し続けていると排水管を詰まらせる原因になりかねません。
基本的にはトイレットペーパーと便のみを流すようにしてください。
トイレの水漏れはすぐに気づくのが大切
トイレの水漏れはすぐに気づけないと、水道代がかさむ原因になります。
なるべく早くトイレからの水漏れに気づき、対処することが大切です。
特にわかりづらいトイレのタンクの中の水漏れに早く気付くために、トイレを流した後にタンクの中の音をしっかりと聞きましょう。
流れた後もちょろちょろと水が流れる音が聞こえていたら、タンクの中で水漏れが起きている証拠です。
普段からトイレの水洗音を聞いた後でトイレを出るようにクセつけすることが大切です。
まとめ
いかがでしたか。
この記事では、トイレの水漏れについて詳しく解説してきました。
トイレの水漏れは自分で対処できない、と感じていた方も案外出来そうだと感じていただけたのではないでしょうか。
自分で修理をするにはある程度の手間と時間がかかりますが、自分で出来る部分は自分で行ってみるのもおすすめです。
トイレの水漏れは、水漏れが起きている箇所によって対処法が異なります。
実際に自分で対応できる部分なのかどうかは、トイレタンクの中を見たり配管を確かめたりして判断しましょう。
また、少しでも難しそうだと感じたり、自分でやるのが危ないと感じた場合には、迷わず業者に依頼するのが一番です。
水道業者ならトイレの水漏れにも対応しておりますのでぜひご依頼ください。
依頼する前の注意点
【水道修理業者に作業を依頼する際の注意点】
- 水道局指定工事店か確認する
- 必ず事前見積を取る
- できれば2社~3社で見積を取る
- 納得できるまで説明してもらう
- 支払方法を事前に確認しておく
- アフターフォローを確認しておく
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