トイレのレバーがゆるい(空回り)する原因と直し方!自分で修理する方法を徹底解説
トイレの水を流そうとしたら「レバーがゆるい」「レバーが空回りして水が流れない」といったトラブルが発生することがあります。
トイレタンクのレバーはちょっとしたことで、ゆるくなったり空回りしてしまうことがあるので、自分で点検や修理する方法を知っておくと水道屋さんを呼ぶ必要もなくなります。
この記事では、トイレのレバーがゆるいときの直し方をご紹介します。
読んで欲しい人・記事でわかること
- トイレレバーを修理する前の事前準備
- トイレレバーを回すとで水が流れる仕組み
- トイレレバーがゆるく(空回り)なる原因
- ゆるくなったトイレのレバーを直す方法(DIY)
目次
トイレレバーがゆるくて水が流れないときの対処法
トイレレバーを回すのは、便や尿を流した後になりますよね。
用を足した後に「レバーがゆるい(空回り)して、便や尿が流せない!」といったことが起きてしまうことがあります。
このようなトイレレバーがゆるく、水を流せない時の対処方法をご紹介します。
カンタンにお伝えすると『手動で水を流す』形になります。
手順と用意するものを解説します。
事前に準備するもの
- バケツ
- ゴム手袋
- 新聞紙か、大きめのゴミ袋
- タオル
【トイレの水を手動で流す手順】
- 水が飛び散ってもいいように壁と床に養生をする
(新聞紙やビニール袋を壁や床に配置する) - バケツに水を溜める
- バケツの水を便器内に勢いよく流し込む
- ➁~➂を必要に応じて繰り返す
これだけです。
誰にでもできると思います。
便器の形状にもよりますが、使う水の量は10㍑もあれば十分かと思います。
ただし、高い位置から水を流し込むと、必ず水跳ねしますのでトイレが汚れないようにしっかり養生をしてから作業しましょう。
便器内の水がキレイになっていても、排水管の中にトイレットペーパーや便が残っている事があるので、気持ち多めに水を流しておくのがコツです。
便器内の排泄物をキレイに出来たらトイレのレバーを直しましょう。
超シンプル!トイレレバーで水が流れる仕組み
「トイレレバーを回すと水がなぜ流れるのか?」
普段は何気なく使っているトイレですが、トイレタンク内の構造や仕組みを知っている方は少ないと思います。
トイレタンクの内部構造を知っておくと、トイレレバーがゆるかったり空回りする原因もわかるようになります。
トイレの水が流れる仕組み
- トイレレバーを引く(回す)
- レバーの先端に付いているチェーンが持ち上がる
- チェーンの下に繋いであるフロート弁が持ち上がる
- タンクの底の穴が開き、便器へ水が流れだす
- タンク内の水がなくなるとフロート弁が自重で下がり、タンク底の穴を塞ぐ
- タンク内の水量が下がると、ボールタップ先端の浮き球が下がる浮き球が下がるとタンク内へ給水が始まる
- タンク内の水位が上がると浮き球が持ち上がり、給水が停止する
このような流れで、排水と給水を行うシステムです。
トイレレバーを回すだけで一連の動作が行われ、汚水を流し、次回の水をタンク内に溜めておきます。
驚きなのは、これらの動作は全てアナログで動いていることです。
この仕組みを考えた方はすごいと思います、本気で。
トイレレバーがゆるい原因は主に4つ
それでは実際に、トイレレバーがゆるい原因について4パターンに分けて解説していきます。
トイレレバーがゆるい原因
- フロート弁の破損・不具合
- 鎖(チェーン)が外れた・切れた
- レバーの取付ナットがゆるい
- レバーがサビついている
フロート弁の破損・不具合
フロート弁がタンクの底にある部品で、レバーと連動して動きます。
タンクの底の蓋の役割を果たしているフロート弁に不具合が起きると、レバーがゆるくなる原因となります。
例えば、異物がフロート弁の下に挟まってしまうと、正常にタンクの底を防げなくなってします。
フロート弁が浮いた状態では、レバーがゆるくなってしまいます。
鎖(チェーン)が外れた・切れた
レバーの先端とフロート弁は鎖で連結されています。
この鎖が切れてしまったり、外れてしまうと、レバーは空回りしてしまいます。
鎖が外れてしまっている場合は、レバーが全く聞かない状態になっていますので、回した感覚でも十分わかるレベルです。
レバーの取付ナットがゆるい
レバーを取り付けているナットがゆるんでしまうと、レバーや鎖が付いている先端がグラグラしてしまい、ゆるくなったように感じることがあります。
レバーがグラグラしているようなときは、モンキーレンチを使ってナットを増し締めしましょう。
これだけで解消できるはずです。
ただし、強くしま過ぎると陶器が割れてしまうこともあるので、締め過ぎには注意が必要です。
レバー自体がサビついて回らない
トイレを長期間使っていないと、レバーがサビついて固着してしまう事があります。
固着してしまったレバーを無理やり回そうとすると、折れてしまうこともありますので、できればレバーごと交換するほうが安心です。
トイレレバーを修理する前に
トイレの仕組みや原因はある程度理解できたと思います。
それではいよいよトイレレバーの修理に挑戦しましょう。
トイレレバーの修理作業をスムーズに進めるために、用意しておきたいものと準備を解説します。
用意しておきたいものと工具
トイレレバーの修理は比較的簡単な部類の修理になりますが、全く工具が必要ないといったことはありません。
下記の工具を持っていない場合は100円ショップで購入しておきましょう。
用意しておくもの
- マイナスドライバー
- ゴム手袋
- 新聞紙か大きめのごみ袋
- モンキーレンチ
この4つを用意できてから修理を始めましょう。
マイナスドライバーは止水栓を閉める為に使います。
新聞紙やゴミ袋は養生に使います。
修理中に水が跳ねて壁や床を汚してしまわないように、しっかり養生しておきましょう。
フロート弁も交換するのであれば、同じサイズのフロート弁も用意しておきましょう。
事前準備➀.作業前に必ずタンク横の止水栓を閉める
トイレタンク内の修理をするときは、必ずタンク内への給水を止めておきましょう。
給水を止めるためには、タンク横にある止水栓を時計回りに回して閉めるだけです。
止水栓を閉めずに作業を始めると、タンク内の水が出っぱなしになってしまい非常に作業しづらくなります。
事前準備➁.タンクのフタを開ける
止水栓を止めた後は、タンクの上のフタを外していきましょう。
結構な重量があり、割れやすいので注意して取り扱って下さい。
また、手洗い管のある便器だと給水ホースがタンクのフタへ繋がっているので、先に給水ホースを外しておきましょう。
タンク内に溜まっている水を便器にながしておく
タンクのフタを外すと、タンクの内部に水が貯まっているはずです。
鎖やフロート弁は水の中に沈んでいる状態なので、タンク内の水を抜いてしまいましょう。
フロート弁が繋がっている鎖を持ち上げるだけでタンク内の水は流れていきます。
ゆるいトイレレバーの直し方4パターン
準備万端整ったら、修理作業開始です。
症状に合わせて下記の作業を進めて下さい。
トイレレバーの空回りを修理する方法
トイレレバーの空回りは主に鎖が切れたか、外れているのが原因です。
まずは鎖の状態を確認してみましょう。
鎖が外れていた場合は、鎖を掛けなおすだけで修理完了です。
レバーの先端かフロート弁のどちらかで外れてしまうことがあります。
鎖が切れてしまっている場合は、古い鎖を取り除き、新しい鎖でレバーとフロート弁を繋ぎましょう。
この時の注意点は『鎖の長さで水量が変わる』ことです。
水を流す量を増やしたいときは鎖を短くし、水量を減らしたいときは長めに調整しましょう。
トイレレバーの取り付けナットの締め方
トイレレバーのナットがゆるい場合の対処方法です。
基本的には増し締めするだけですが、作業を行う際にはモンキーレンチを使ってナットを締めていきましょう。
順番としては、レバーを手で固定する、モンキーレンチでナットを回す(右回り)、のこれだけです。
事前準備ができていれば特に難しい事はありません。
フロート弁の交換と取付方法
フロート弁の交換もとても簡単です。
手順としては、フロート弁に引っかけてある鎖を外し、新しいフロート弁に掛けなおすだけです。
注意点は2つあります。
ひとつ目の注意点は、必ず同じ形状で同じサイズのものを用意すること。
ふたつ目の注意点は、古いフロート弁を素手で触らないことです。
劣化したゴムフロート弁は、素手で触ってしまうと簡単には落とせない黒い汚れが手についてしまいます。
また、オーバーフロー管と一体になっている場合もありますがが、取外しと同じ手順で取り付ければ問題ありません。
関連記事:トイレタンクのフロートバルブを自分で交換する方法と手順
トイレレバーの交換方法
最後に、トイレレバーごと交換する方法をご紹介します。
レバーの交換についても準備と工具があれば問題なく作業できるはずです。
まず、フロート弁に繋がる鎖を外します。
次に、トイレレバーを固定しているナットを回して外します。
すると、トイレレバーを抜き取ることができるので、新しいレバーと交換しましょう。
あとは逆の手順で取り付ければOKです。
トイレレバーから水が染みてくる場合
あまりないケースですが、トイレレバー付近から水が染み出したり水が漏れてくる場合は、パッキンやシールの劣化が考えられます。
パッキンは樹脂製のため、劣化すると弾力が無くなり水漏れしてしまうことがあります。
このようなときにはトイレレバーのナットの下にあるパッキンを交換しましょう。
失敗しそうなときは無理せず水道修理業者に相談
トイレレバーがゆるいトラブルは比較的カンタンに直せることが多いですが、DIYが苦手な方や説明を聞いてもわからない方は、水道修理のプロに修理を依頼しましょう。
費用は掛かりますが、確実に修理をしてくれます。
水まわりの修理は、ヘタをすると大きな2次災害に繋がる事もあります。
例えば、フロート弁をきちんと取り付けられておらず便器へ水が流れっぱなしになってしまうことがあります。
このようにDIYが得意では無い方は、自分でトイレ修理はしないほうが良いと思います。
トイレ修理を水道屋さんに依頼するときの注意点
水道屋さんであれば、ほとんどの会社でトイレ修理が可能です。
ですが、水道修理業者の中にはぼったくり業者もそんざいしています。
ぼったくり被害にあわないためにも、最低限の知識は覚えておきましょう。
関連記事:【2024年12月最新】おすすめトイレ修理業者8選!トイレつまりや水漏れのトラブルも対応可能な水道屋はコレ!
トイレレバー修理の相場感を知っておく
水道修理業者によって修理料金は異なりますが、相場は存在しています。
基本的に、水道屋さんの料金体系は『基本料金(出張費用)』+『作業工賃』+『部品代』の合計となります。
修理料金を比較する際には、必ず合計した費用で比べましょう。
項目 | 相場 |
---|---|
基本料金や出張費 | 0円~8,800円 |
作業工賃 | 3,300円~8,800円 |
フロート弁(部品代) | 1,100円~3,300円 |
上記がトイレレバー修理の相場となります。
合計費用としては、8,800円~17,600円の間が妥当な修理料金です。
悪徳業者は「あれがダメ」「これもダメ」と様々な理由をつけて金額を上乗せしようとしてきますので、必要な作業だけ依頼するか相見積もりをして比較してから修理を依頼しましょう。
関連記事:水道業者にぼったくられたと感じたら!手口と見分け方を解説
会社情報がしっかりと記載されているか
トイレ修理を依頼する際には、WEBサイトの会社概要を確認しましょう。
「所在地・代表者名・保有資格・連絡先」が記載されているのは絶対条件です。
よくあるぼったくり業者のケースでは「所在地の記載はあるけれど、実際にはマンションだったり空き地だった」といったことがあります。
Google検索マップで住所検索をして確認してみましょう。
水道局指定工事店か
水まわりの修理には「給水装置主任技術者」「排水設備工事責任技術者」の資格を保有していて、なおかつ水道局に届け出をしてある水道修理業者が行います。
WEBサイトに「水道局指定工事店」「保有資格」「指定工事店番号」の記載があるか確認しましょう。
賃貸物件なら大家さんか管理会社に相談しましょう
賃貸で借りている部屋のトイレが壊れた場合は、まず大家さんか管理会社に相談してみましょう。
正直な所、どのような対応をしてくれるかは大家さんや管理会社によって違います。
基本的には、ほとんどの場合は修理の手配をしてくれると思います。
もし自分で修理をして欲しいと言われてしまった場合は、【2024年12月最新】おすすめトイレ修理業者8選!トイレつまりや水漏れのトラブルも対応可能な水道屋はコレ!を参考にして、水道屋さん依頼しましょう。
まとめ
トイレレバーがゆるい原因や直し方を解説しました。
トイレタンクの仕組みを知っていれば、DIYでも修理をすることは可能です。
できるだけ修理費用を抑えたい方は記事を参考にして挑戦してみて下さい。
自分で修理が難しい場合は水道屋さんに依頼をすることになりますが、ぼったくり被害に合わないためにも「相場」と「悪質業者の見分け方」を参考にして下さい。
水道屋さんに関する体験を教えて下さい