「トイレの水がなくなる」このような現象が起きる事があります。
このようにトイレの水がなくなる原因や対策をご存知でしょうか?
この記事では、「封水」と呼ばれる技術やその役割について詳しく解説します。
また、トイレの水がなくなる具体的な原因と、簡単にできる対策方法を8つのパターンに分けてご紹介します。
さらに、トイレタンク内に水がない場合の解決方法や、プロの水道修理業者に依頼する際の料金相場、および日常的に取り組むべき予防策などもカバーしています。
これらの情報を知ることで、トイレのトラブルを未然に防ぎ、日常生活を快適に過ごせるようになるでしょう。
ぜひこの記事を最後まで読んで、トイレの水に関連する問題解決の手助けにしてください。
トイレの封水がなくなる原因と対策8パターン
蒸発した(1ヶ月以上、家を空けた時に起こりやすい)
長期間家を空けた場合、トイレの封水が蒸発してしまうことがあります。
封水は使用されていない間に徐々に蒸発していき、最終的に水がなくなってしまいます。
蒸発は特に気温が高い時期に起こりやすい現象です。
対策:水を500ml便器に流す
トイレの封水が蒸発してしまう対策として、帰宅した際に便器に500mlの水を流すことで封水を復活させることができます。
拍子抜けしてしまうかもしれませんが、便器内の水を補充してあげるだけで解決できます。
水道代を気にしないのであれば、レバーを回してタンクの水を流してもOKです。
気圧変化による誘引現象(集合住宅で起きやすい)
集合住宅では、排水管内の気圧変化によって誘引現象が発生し封水がなくなることがあります。
これは主に建物内の配管の配置や部屋数が影響しています。
2階以上の一戸建てでも誘因現象が起きる事があります。
排水管に通気管か通気弁を設置する
排水管内の気圧変化問題を解決するためには、排水管に通気管または通気弁を設置することが有効です。
通気管から圧力が抜ける事により、排水時の空気の流れがスムーズになり封水の減少を防ぎます。
トイレットペーパーの詰まり
トイレットペーパーや異物の詰まりが原因で、トイレの水がなくなることがあります。
これはよくあるトラブルで、自力で解決できる場合も多いです。
ラバーカップで詰まりを流す
手軽な方法として、ラバーカップを使って詰まりを解消しましょう。
ラバーカップは、ホームセンターやネットショップで1,000円前後で購入できます。
ラバーカップは家庭に常備しておくと便利なのでおすすめです。
薬剤で詰まりを流す(道具がない場合)
もしラバーカップがない場合は、市販の排水パイプクリーナーを使用して詰まりを解消することもできます。
この場合は説明書をよく読んで使用方法を守りましょう。
トイレタンク内の部品の劣化や故障
トイレタンク内の部品が劣化したり故障したりすると、封水に影響を及ぼすことがあります。
特に古いトイレの場合、この原因が最も考えられます。
例えば、便器内の水を押し流した後、すぐにタンクの弁(フロートバルブ)が閉じてしまうと、封水として必要な水が便器内に流れません。
タンク内の水位は正常か確認
タンク内の水位が適切であるかを確認してください。
通常、水位はタンクの指定されたラインまで満たされるべきです。
水位が低すぎたりなど異常が見られる場合は、部品の交換が必要です。
下水の逆流(大雨時)
大雨時に下水が逆流し、封水がなくなることもあります。
特に低地に位置する住宅や排水システムが古い建物で発生しやすい問題です。
誘因現象と同じ仕組みで、下水本管が満水になることで排水管内の気圧変化が発生します。
水のうを便器内へ置く
排水口や便器から下水が逆流してくるときは、ごみ袋を利用して水のうを作りましょう。
水のうの作り方は、45ℓ以上のごみ袋に半分くらいまで水を入れるだけで完成です。
作った水のうを便器や排水口の上に奥だけでもかなり有効です。
凍結(冬場)
寒い時期や地域では、水が凍結することで封水がなくなることがあります。
凍結時は気温が上がるまで待つ
凍結が原因の場合、気温が上昇するまで待つことが一般的な対策となります。
どうしても早く直したい場合は、ドライヤーやお湯を使う方法もありますが、急な温度変化により便器が破損する可能性もあります。
寒冷地用のトイレに交換する
寒冷地にお住まいの場合は、寒冷地用のトイレに交換することを検討してください。
これにより凍結問題を予防することができます。
自己サイホン現象
自己サイホン現象とは、トイレタンクから便器へ水が流れる勢いが強く封水が少なくなる現象です。
この現象はタンクの水量が適切でない場合に起こります。
タンク内の水量を調節する
タンク内の水量を適切に調整することで、自己サイホン現象を防ぐことができます。
水量を調整するには、ボールタップを自分で調整するか、水道屋さんに依頼してください。
排水管内の汚れ
排水管内の汚れや堆積物が原因で封水が減少することもあります。
この場合、定期的な排水管洗浄が必要です。
トーラーによる排水管洗浄
トーラーを使って排水管内を清掃することで、封水の減少を防ぐことができます。
トーラーとはワイヤー状の排水管洗浄工具です。
トーラーは水道屋さんか排水詰まりの専門業者に依頼するのが一般的です。
高圧洗浄機による排水管洗浄
もう一つの方法として、高圧洗浄機を使用して排水管を洗浄する方法があります。
トーラーとは違い、水圧の力で汚れを落とします。
これは、特に頑固な汚れがある場合に有効です。
トイレタンク内に水がないときの原因と対策
トイレタンク内に水がないと、水が流れないため非常に困りますよね。
トイレタンク内に水がない原因とその対策について詳しく解説します。
ボールタップ不具合(浮き球・ダイヤフラム)
トイレタンクのボールタップには、浮き球やダイヤフラムといった部品が使用されています。
これらの部品が劣化や故障すると、水が正常に給水されなくなります。
特に古いトイレでは、ダイヤフラムのトラブルが発生しやすいです。
劣化した部品の交換で解決可能
ボールタップの不具合が原因の場合、劣化した浮き球やダイヤフラムを交換することで問題が解決します。
交換方法は以下の通りです。
- まず、トイレの止水栓を閉じて水を止めます。
- 次に、タンクのフタを開けてボールタップの状態を確認します。
- 劣化した部品を取り外し、新しい部品と交換します。
- 最後に、止水栓を再び開けて水が正常に供給されるか確認します。
給水管やフィルターの汚れ
トイレタンクに水が入らないもう一つの原因は、給水管やストレーナー(フィルター)の汚れです。
給水管やフィルターが詰まると、水がスムーズに流れなくなります。
ストレーナー(フィルター)を掃除する
この場合、ストレーナー(フィルター)を掃除することで解決できます。
知っていれば手軽にお手入れできますので覚えておきましょう。
以下は掃除の手順です。
- トイレの止水栓を閉じます。
- タンク外側の給水管の接続部分を外し、中からストレーナーを取り外します。
- ストレーナーを歯ブラシでこすり、流水で洗い流して汚れを除去します。
- 再び給水管にストレーナーを取り付け、止水栓を開けて水の流入を確認します。
浮き球の位置調整
浮き球が適切な位置にないと、タンクに水が十分にたまりません。
浮き球の位置が低いと早めに水が止まり、高すぎるとタンクがオーバーフローする可能性があります。
適切な位置に調整する
浮き球の位置を適切な高さに調整することで、正常に水がたまるようになります。
手順は以下の通りです。
- タンクのフタを開けて浮き球の位置を確認します。
- 調整ネジを回して浮き球の高さを調節します。
- 水位が適切か確認しながら調整を行います。
止水栓の故障
トイレタンク内に水が入らない原因として、止水栓の故障も考えられます。
止水栓が開かないような状態になると、水圧が低下して正常に給水できなくなります。
止水栓の交換
この場合、止水栓を交換するかパッキンを交換する必要があります。
交換方法は以下の通りです。
- まず、水道の元栓を閉じて水を止めます。
- 止水栓を取り外し、新しいものと交換します。
- 止水栓を再び開けて正常にタンク内に給水されるか確認します。
このあたりの作業になると、知識がある方でないと難しくなってきますので、不安な方は水道屋さんへ依頼しましょう。
フロートバルブの不具合
フロートバルブが正しく機能していないとタンク内の水位が適切に制御されません。
ゴム製のフロートバルブが老朽化している場合があります。
フロートバルブを交換する
不具合が見られた場合、フロートバルブを交換する必要があります。
以下の手順を参考にしてください。
- 止水栓を閉じます。
- 古いフロートバルブを取り外し、新しいフロートバルブに交換します。
- 止水弁を開け、正しく機能するかを確認します。
フロートバルブの交換は簡単です。
トイレの水切れ原因がわからないときはプロに依頼しよう
トイレの水がなくなる原因がわからない場合、自己流で対処するよりもプロの水道修理業者に依頼することを検討しましょう。
専門業者に依頼することで、誤った方法でさらなるトラブルを引き起こす心配もなくなります。
プロに依頼する利点
プロの水道修理業者に依頼することで、以下のような利点があります:
- 専門知識と経験が豊富で、正確な診断が可能。
- 専用の機材と工具を使用して迅速かつ効率的に対処。
- 保証制度があるため、万が一のトラブルにも対応できる。
依頼方法
水道修理業者に依頼する際の手順は一般的に以下の通りです:
- 業者の選定: まずは信頼できる水道修理業者を選びましょう。口コミや評価サイトなどを参考にすると良いです。
- 問い合わせ: 電話やメールで業者に問い合わせ、トラブルの状況を詳しく伝えます。
- 見積もりの取得: 業者からの見積もりを確認し、費用と対応内容を比較検討します。
- 依頼・修理: 納得できる場合は依頼を確定させ、修理を行ってもらいます。
信頼できる修理業者の選び方
信頼できる修理業者を選ぶためには以下のポイントに注意しましょう:
- 認定証や資格:業者が必要な資格や認定を取得しているか確認します。
- 口コミとレビュー:インターネットや知人の紹介などで評判を確認します。
- 料金の透明性:見積もりが詳細で、不明瞭な追加料金がないかをチェックします。
- 水道局指定工事店:宅内の水道設備は水道局指定工事店へ依頼しましょう。
お急ぎの方は「はじめての水道修理業者選びを迷っている方向け|おすすめ修理会社3選」でおすすめできる水道屋さんを厳選して紹介しています。
トイレの水切れを水道修理業者に依頼する際の料金相場と目安
トイレの水切れが頻繁に起こり、自分で対処できない場合は、水道修理業者に依頼するのが効果的です。
以下では、水道修理業者に依頼する際の料金相場と目安について詳しく解説します。
基本料金
基本料金は、水道修理業者が作業に取り掛かる際に掛かる料金です。
この金額は地域や業者によって異なりますが、一般的には3,300円から8,800円程度が相場です。
作業料金(工賃)
作業料金は具体的な修理内容や作業の難易度によって異なります。
以下に代表的な修理内容とその相場を示します。
修理内容 | 料金相場 |
---|---|
トイレットペーパー詰まりの除去 | 7,000円〜15,000円 |
タンク内部品の交換(ボールタップ、ダイヤフラムなど) | 10,000円〜20,000円 |
凍結対策の対応(凍結防止剤の使用や管の保温措置など) | 8,000円〜18,000円 |
高圧洗浄による排水管の洗浄 | 30,000円〜60,000円 |
注意事項
- あくまで料金の目安であり、具体的な金額は事前に見積もりを確認してください。
- 出張費や材料費が別途かかる場合があります。
- 時間帯や緊急度によって追加料金が発生することがあります。
追加料金の発生要因
次に、追加料金が発生する要因について説明します。
これらの要因を事前に理解しておくことで、予算の調整や適切な業者の選定が容易になります。
出張費
業者が遠方から駆けつける場合、出張費がかかることがあります。
これは通常、1,000円から3,000円程度の範囲ですが、業者によって異なりますので確認が必要です。
夜間・早朝・休日の対応
夜間・早朝や休日の緊急対応は、通常料金よりも高くなる傾向があります。
追加料金は3,000円〜15,000円程度が一般的です。
事前に料金体系を確認することが大切です。
トイレの水がなくならないようにする予防策4選
予防策 | 詳細 |
---|---|
こまめに水を流す | 定期的にトイレを使用し、水を流すことで封水の蒸発を防ぐ |
封水蒸発防止剤を使う | 専用の防止剤を使って封水の蒸発を防ぐ |
便器をラップで巻く | 便器の内側をラップで巻いて封水の蒸発を防ぐ |
通気弁を設置する | 排水管の通気を改善し、封水を維持する |
こまめに水を流す
トイレの水がなくなる一因として、長期間使用しないことで封水が蒸発することがあります。
これを防ぐためには、定期的に水を流すことが重要です。
例えば、1週間に一度はトイレを使用し水を流して封水を維持することで、排水トラップ内の水が蒸発するのを防ぎます。
長期間、家を空けるときは
旅行や出張などで家を長期間留守にする場合、以下の対策を講じて封水の蒸発を避けましょう。
封水蒸発防止剤を使う
封水蒸発防止剤は蒸発を防ぐために効果的な薬剤です。
便器内に少量流しておくだけで蒸発をかなり防いでくれます。
便器をラップで巻いてしまう
便器の内側をラップでしっかりと巻くことで、封水が蒸発するのを防ぎます。
この方法は非常に簡単でコストもかかりません。
ただし、お家に戻ってきた際にはラップを外すことを忘れないようにしましょう。
頻繁に封水切れを起こすときは通気弁を設置する
もしトイレの封水が頻繁に切れる場合、それは排水管の通気が不十分な可能性があります。
この場合、通気弁の設置が有効です。
通気弁を取り付けることで排水管内の気圧を調整し、封水が適切に維持されるようになります。
通気弁の設置は専門的な知識を必要とするため、水道業者に依頼することをお勧めします。
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